萩野眞弓著、「白衣とリボン」は学問ひとすじに生き青春を日々の研究に費やす青年「モリソバ」と、突然彼の前に現れたおしかけ彼女「ゆりちゃん」のおりなす少し不思議な恋物語。
一見ありふれたラブコメにも見える本作だが、実に独特な魅力を放つ異色作でもある、それは理系男子達の外界から切り離された研究の場が物語の舞台であるという点もそうだが、なによりヒロインの「ゆりちゃん」こと「田町ゆり」のミステリアスなキャラクター設計が他作品にはあまり見られない幾多の魅力に満ち満ちているのだ。
彼女は一目見てそれとわかる世に並ぶものなき極上の美少女だが、そのリボンとフリルで彩られた愛らしい姿の内面は数多の謎に包まれている、まず彼女は年齢不明、自らを「永遠の十七才」と称するが実年齢は愛しのダーリン「森くん」にも読者である我々にも明かしてはくれない、
声優を目指して養成所に通うため様々なアルバイトに就いているが、何所にすんでいるのか、(アパートか?実家か?)家族構成についても一切不明、姉妹作ともいうべき「たまのこしかけ」において外見、言動が非常によく似た女の子(ヒロインたまこさんの思い人の元恋人で現在は主婦)が登場するので姉妹ではないか?ともおもうのだが、、、
いつも突然おしかけてきて部屋の掃除をしてくれたり、料理を作ってくれたり、ダーリンが勉強しているそばで無防備に居眠りしたり、、だけど天然なのか計算なのかおいそれとスキンシップはとらせてくれない、(未だキスもしていない)
なにより我らが「モリソバ」ことダーリンをなぜそんなに好きなのか?本人は白衣やメガネ等の要素が「萌ストライク」であると理由を述べているがそれは何所まで真実なのか?本当の理由は他にあるのか?(初期のエピソードではゆりちゃんの内面描写がほとんど無かった為、本当にモリソバを好きなのかどうかも分からなかった)
本作は当初読みきりとして登場し、数回のゲスト掲載を経て連載、作者の体調により長期休載、連載復帰、掲載紙移動、また作者の体調により長期休載となり、今はその掲載紙が紙面リニューアルを計ったため、帰る場所を失った状態、(2011年春現在)
早くゆりちゃんに帰ってきて、またあの甘美な笑顔を見せて欲しいと日本中の「森くん」達が待っているのだ。