宮木さんの三冊目となる連作小説集。
登場人物が各作品にリンクしていて、
読み進むうちに「この人はあの時のヒロインの子供か・・・」などと
気づかされたりする面白さが随所にありますが、
なによりもまず、ドラマメーカーとしての筆力が圧巻です。
なんだか非常に優れた大河ドラマを見ているような、
力強い奔流に身を委ねる読書の快感に浸れます。
読んでいて集中が途切れるような小説が多いなか、
宮木さんのこの力量は本当に凄いです。
どの作品も、女の哀しみと一筋の光を湛えているのですが
最後のヒロインの物語に、心を救われた気がしました。
直木賞に推したいくらいの傑作ですが
選考委員の皆さんはどうも戦争物に手厳しいので、
2008年の本屋大賞に輝くことを祈っています。
それぐらい素晴らしい本です。