もう2度と見ることができないかと思っていた「白虎隊」をDVDで見ることができるとは、こんなにうれしいことはありません。これがテレビで放送されたとき私は中学3年生。ビデオ録画し、何十回も繰り返し見たものです。
官軍だったはずの会津藩がいつのまにか賊軍と呼ばれるようになっていく様子が、数々の人間ドラマとともに感動的に描かれています。
特に印象的なのが国広富之演じる神保修理の最期。「誰をも恨むな!」と言い残して自害する修理、後を追おうとする修理の妻・雪子(池上季美子)、それを止める雪子の父・井上丘隅(森繁久彌)、塀の外には「許せ・・」の言葉とともに嗚咽する修理の父親・神保内蔵助(丹波哲郎)の姿、そしてバックには堀内孝雄の「愛しき日々」が流れるなど、これでもかというくらい心に訴えかけてきます。まさに感動の名場面といえるでしょう。
ほかにも、「白虎隊」には名場面、名セリフが随所にちりばめられています。
「見てやるぞ・・薩長の連中がどんな国を作るのか、どんな世の中作るのか、じっくりと見てやるぞ・・」と声を絞り出しながら壮絶な自刃を遂げる萱野権兵衛(西田敏行)、「いいなあ、俺たちの国は」、「こんな美しい国を薩長の連中に荒らされてたまるか」、そして飯盛山での集団自決の断末魔の中での「今度生まれてくるときも、また会津で会おうな」などの泣ける白虎隊士のセリフなど、目を閉じればいくつもの名場面が浮かび上がってきます。
まさに、脚本家杉山義法氏絶好調といったところでしょうか。
ほんの15年前、日本ではこんなテレビ番組があったんですよね。それが今ではすっかり・・・。