白線流しの転換とも言える作品です。それぞれの道を歩んだ主人公達が、それぞれ葛藤や挫折に苛まれながら、一方で自分の生きる道を探そうとする、その背景には不景気であったり、学歴であったり、世俗的な部分も見え隠れしますが、それらに負けずに自分の本当のあるべき姿を問い続ける姿勢が演出されていて満足です。白線メンバー達のその後もしっかり描きながら、物語の筋もテーマもしっかり組み立てられていて、エンディングも非常に心を動かされるものでした。長瀬智也扮する渉が居場所を求めてクラブで働き出したというプロットは、本編に共通する俗っぽさで残念な思いも否めませんが、それでも最終的に辿り着いた道は、それぞれ納得出来る形で微笑ましく見ていました。白線流しの本編の意図を一番汲んでいる作品だと思います。
今回は、白線流しの源流の意図を踏まえつつ、前作『二十歳の風』で描かれた様なしっかりとしたテーマが込められており、見る側も充実感が味わえるかと思います。白線流しをドラマから見ているファンは勿論、それなりに物語の流れを知っている方なら何か感じるところがあるのではないでしょうか。只、全く白線流しを知らない方には、それまでの背景や事情を汲み取れないので少々排他的な感じもしますが、ドラマの続編という性格上その点は気にしないことにします。本作品の中で最終的に描かれている主人公達の姿は、時に泥臭くも力強い正の部分なので、白線流しを知っている方にとっては懐かしく、そして温かみのある作品に違いないと思っています。