テーマもそれ程深いものではないし、物語も花がある訳ではありません。寧ろ、ドラマ本編の続編第一作として、当時からの変化してしまった部分と変わらない部分を鮮明に描きながら、一方で当時描いていた将来像と照らし合わせる様な内容に仕上がっている気がします。大学に進学したり社会に出たことで大切なものを次々に見失ってしまった白線流しの仲間達が互いに気付かせてくれる当時の思い、それに応える形で最終的には高校卒業当時の心持に帰ってくれたことが個人的には嬉しく思えました。
進学する事がある部分では必然的になりつつある今の世代にとって、大学で青春を過ごすことの意味を改めて考えさせてくれる良き作品だと思います。登場人物達と自分を照らし合わせることで、同年代の学生達は時代こそ違えど何か思うところが見つかるのではないでしょうか。それでも、本編や『二十歳の風』『旅立ちの詩』といったその他の続編に比べるとテーマそのものも世俗的ですし、内容もそれ程深いものとは言いがたい作品です。白線流しファンだからこそ物語の繋がりの中で楽しんでいますが、この作品だけで白線流しの魅力が一般の視聴者に伝わるかというと必ずしもそうではない様な気がしています。