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日本国憲法の策定にあたり、弱腰の政治家たちの代わりにGHQとの折衝役を引き受けた白州氏。本著は白州氏の半生を通じて、戦後GHQの占領から独立に至るまでの政府要人の言葉遣いや心情が文面一杯に広がってくる。ほとんど日本の近現代史を読んでいるような錯覚にすら陥る。近現代史を知る上でも非常に面白い一冊に仕上がっている。
白州氏は、敗戦にうちひしがれた日本において、GHQ内で「従順ならざる唯一の日本人」と言われるほど、GHQに「盾つく」人間だった。マッカーサーの誕生日に、昭和天皇の使いとしてプレゼントを渡しにいった時のこと。マッカーサーがじゅうたんを指さし「その辺りに置いてくれ」というと白洲氏は激怒する。「いやしくもかつて日本の統治者であった者からの贈り物を、その辺に置けとは何事ですか!」と、プレゼントを持ち帰ろうとしたのだった。
日本が占領下に置かれても、日本人としての「魂」だけは忘れなかった白州氏。単なるお洒落な男が格好良いわけではない。外面ではない本当の「格好良さ」を教えてくれる。それと同時に、戦争や国家とは何かを考えさせられる一冊だ。
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