この本は、白洲氏に関する写真集のような趣の本である。大半がカラーページで、白洲氏のこだわりが感じられるような そんな写真が多数掲載されている。ロンドンで誂えたタキシードの写真もあれば、愛用の農具の写真もある。親友であった英国貴族の方のお屋敷の写真も、幼少の頃の写真もある。眺めているだけでも、たのしい。白洲氏の人となりが、写真の中から伝わってくる、読み取れるような感覚を覚えるからだ。白洲氏は、大工仕事がかなり好きだったようである。お手製のさまざまな家具・道具類の写真が多数あるが、あたたかみがあっていとおしい気持ちになる。私も、私の大好きな父も大工仕事が趣味なので、なんだか親近感がわく部分もある。
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一番気に入った写真は、虎模様の裏がついた羽織である。白洲氏のイメージにぴったりだし、何よりその羽織の美しいこと! 渋い羽織に派手な裏。粋である。そんな素敵な写真と共に、奥様の白洲正子氏、娘さん、『風の男 白洲次郎』の著者・青柳恵介氏らが、文章を寄せている。ほんとうの、一個人としての白洲氏に出会えるようでなんともいい気分になれる。白洲氏に、特にプライベートの白洲氏に興味のある方に、是非とも手にとっていただきたい本である。