これを購入した日、ずっと手放せず、できるかぎり読み続けた。
本書冒頭に収められている五木寛之氏と松岡正剛氏との対談は、
分かりやすく、柔軟で、スリリング。
各界の様々な個性的な方々が原稿を寄せている。
町田康、伊藤比呂美、岡野玲子、高橋睦郎、浅葉克己、
内田樹、押井守、林望、荒俣宏、浅田次郎、三浦雅士、
立花隆、宮城谷昌光、石川九楊、吉本隆明などなど。
それぞれが、特別な思い、体験として、
白川静との事柄を述べている。
「白川静先生は、私がその名を呼ぶときに、
「先生」という敬称を略することのできない
数少ない同時代人の一人である」(内田樹)
白川静の一連の主著や著作集を出版し続けてきた平凡社ならではの一書、
結果的に入魂の一冊と呼べる、密度ある、熱量の高いものになった。
ネット時代になり、デジタル情報で人々の生活と身体が、
細かく分断されはじめたタイミングで、
注目を集めだした白川静の業績。
それは文字や漢字にまつわる偉業という以上の意味合いや存在感、
価値を現代人にとって持つもので、
これから白川学(であり楽)の時代が、豊かに始まっていくのでしょう。
巻末に著作目録・年譜、巻頭に4Pのモノクロ写真ページあり。
装幀:浅葉克己。