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白夜行 (集英社文庫) [文庫]

東野 圭吾
5つ星のうち 4.2  レビューをすべて見る (422件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

19年前の大阪の質屋殺し。迷宮入りしたこの事件に関係した少年と少女が歩んだ道は…。絶望の白い光の中、魂の荒野を行く男と女を、叙事詩的スケールで描く傑作ミステリー長篇。 (解説・馳 星周)

内容(「BOOK」データベースより)

1973年、大阪の廃墟ビルで一人の質屋が殺された。容疑者は次々に浮かぶが、結局、事件は迷宮入りする。被害者の息子・桐原亮司と、「容疑者」の娘・西本雪穂―暗い眼をした少年と、並外れて美しい少女は、その後、全く別々の道を歩んで行く。二人の周囲に見え隠れする、幾つもの恐るべき犯罪。だが、何も「証拠」はない。そして十九年…。息詰まる精緻な構成と、叙事詩的スケール。心を失った人間の悲劇を描く、傑作ミステリー長篇。

登録情報

  • 文庫: 864ページ
  • 出版社: 集英社 (2002/5/17)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4087474399
  • ISBN-13: 978-4087474398
  • 発売日: 2002/5/17
  • 商品パッケージの寸法: 15.4 x 10.6 x 3.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.2  レビューをすべて見る (422件のカスタマーレビュー)
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39 人中、36人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 読者の想像力が主役の作品 2011/1/31
By adong
形式:文庫
普通、小説を読むということは、書いてある内容を鑑賞することであり、読者は受身であり作家は書く文章だけで勝負しなければならない。そうした常識を覆し、書かれていないことこそ最も重要であり、読者は想像力を総動員してそこで何が起こったかを推量するという、いわば読者の想像力が主役の小説である。革命的な手法ではないだろうか。

「白夜の中を歩くような人生」を生きる男と、彼を「太陽のかわり」として「陽のささない人生をやっと生きてきた」女の、出会いから別れまでの約20年間の魂のふれあいをを綴る作品だが、二人が実際に会っている場面は一度もなく、彼ら二人による完全犯罪の被害者たちの経験のみを語り、その背景にある二人の瀕死の魂の結びつきを読者に想像させる。そのうちに、読者にも次第に主人公の影にもう一人の主人公が寄り添っているのが見えるようになり、胸を締め付けられるような思いがしてくる。彼らを負う刑事が「君は本当に『一人』なのか」と思わずつぶやくように。
また、少なくとも4人の殺害、強姦、窃盗等の凶悪犯罪を描きながら、ミステリーでなく清冽な純愛小説の読後感を与える点も特異だが、それは、幼い頃、二人が大人の酷い仕打ちを受け「魂を奪われ」て以来、「自分たちの魂を守る」ためにしてきたことだと納得できるからである。
さらに、1970年代から90年代の、オイルショック等の事件やヒット曲等の社会風俗が丹念に描写されている点や、電気工学科出身の作者らしくコンピュータ・ソフトの偽造、ネットワークへの不正侵入など、IT技術の進歩に伴う彼らの犯罪の進化も緻密に描いている点も、特筆に価する。鋏、切絵細工、小物入れ、キーホルダーの鈴といった小物使いのテクニックも出色。
自分もこの作品に参加したのだという快い疲労感とともに、聖夜のラストシーン、ジングルベルの音がいつまでも読者の胸に響く。果たして二人の魂は救済されたのであろうか。
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171 人中、151人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 いつまでも余韻の残る作品 2007/11/5
形式:文庫
総ページ850程度、全13章からなる物語。ライトノベルなら3冊分は
あるボリューム。主人公の雪穂と亮司の小学校時代から19年後までが
淡々と語られる。なぜ淡々かというと、主人公二人の内面心理の描写が全く
なく、他の登場人物の目を通じてしか二人をうかがい知ることができないから
だ。加えて、物語はある殺人事件に端を発するが、犯人や犯行方法は途中で
暗示され、焦点は事件の解明ではなく今後の展開に移っていく。だからこの
物語はミステリーというよりは叙事詩だ。
読み進めていくごとに、二人の関与がほのめかされ、そして徐々に真相が
明らかにされていくにつれ、背筋の凍る思いが募っていく。ノワールの傑作
と評されることにもうなずける。
だが、真に驚くべきことは、とうとう最後まで二人の内面が一切明かされない
ことだ。稀代の悪女と犯罪の天才。二人はどのように結ばれ、何を目指したのか。
いや、亮司はなぜ雪穂の影で在り続けようとしたのか?これに対して雪穂は亮司
に何を与えたのか?雪穂は亮司を愛していたのか?二人に潜む闇はあまりに深く、
ありきたりの想像や感情ではとうてい推し量れるものではなかろう。
しかし、こうした思いに対する答えはない。ないのである。
だから読後もふとした拍子に雪穂と亮司の物語に思いを馳せてしまう。まさに
いつまでも余韻が消えないのだ。なるほど、これが東野ワールドか・・・。
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86 人中、74人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 ドラマがきっかけの人は注意 2006/1/22
形式:文庫
この小説は分類が難しい。犯人や人物の関係は一応伏せてはいるものの、あえて比較的早い段階でわからせてしまう。そういう意味で、事件のその後日談であり、結末への過程をなぞる物語であるが、最後までその心情を明確に語られるわけではない。同じベクトルを持つ二本の糸を語りつつ、決してその交わりを語らない。なぜなら、この交わりこそがこの小説のテーマであり謎だから。
これは映画化はともかくドラマ化は難しい。少なくとも小説と同じ視点で1クール引っ張ることはできないだろう。と思っていると、恐るべし、ドラマはラストをいきなり最初に持ってきた。そしてドラマを観てわかったことは、ドラマは、小説で語られることが無かった主人公たちの心情や交わりを中心に語るということ。確かにドラマ化するにはそれしかないだろう。しかし、その時点で読者は気をつけなければいけない。
ドラマで語られている心情は、製作者や脚本家が感じた彼ら自身の視点によるもの、または脚色したもの、作り上げたものであるということ。本小説を先に読んだ私はドラマとは違った印象を持っていた。しかしながら、ドラマを観たときに「そういう視点もあるな」と感じた。確かにいろんな見方ができる構成や表現方法を用いている小説である。
もし、私が今読み返したら、初めに読んだ時とは違った視点で読むだろう。そしてそれは確実にドラマの視点に影響されているはず。ましてや、ドラマを観た後に初めて読む人はどういう視点で読むのだろう。
本作は非常に暗く、絶望に満ちた、暗い作品である。そして、ドラマは主人公たちの立場に立ち、心情に視点を当てているために、少なからず希望やさわやかさを強調している。しかしそれはドラマの特性であり、いち読者の解釈に過ぎないという事を肝に銘じて、今から読む人には自分の視点や感性を大事に読んでもらいたいと思う。
このレビューは参考になりましたか?
最近のカスタマーレビュー
5つ星のうち 5.0 最高傑作
今まで読んだ作者問わずすべての本の中で一番おもしろかったと思います。
投稿日: 2日前 投稿者: スマイル
5つ星のうち 5.0 すごく綺麗です
単行本でこれだけ厚いものを買ったことが無かったので、きれいかどうかが気になっていました。届いてみて、綺麗で、満足しました。
投稿日: 5日前 投稿者: yama911
5つ星のうち 2.0 自分には合わない作品だった
 雪穂と亮司の行動理念に全く共感できなかった。この一言に尽きる。
 彼らがまだ幼い頃に抱えてしまった、あまりに重すぎる闇。... 続きを読む
投稿日: 11日前 投稿者: Next Pillow
5つ星のうち 4.0 読者の想像力。人それぞれ違って良い。
読後、余韻が数日間続きました。

二人に何があったのかは、、読者の想像にお任せという形で描かれているので、... 続きを読む
投稿日: 16日前 投稿者: えるぼー
5つ星のうち 4.0 読み手によって評価が変わる作品
ドラマ化・映画化され
東野作品では『ガリレオ』に
続く知名度が高い作品

東野圭吾は... 続きを読む
投稿日: 18日前 投稿者: グラスワンダー
5つ星のうち 4.0 ラストでガラリと変わる作品
内容自体が何処かで読んだ事がある様なデジャブ感。
頭が切れる少年少女が幼年時代に完全犯罪を行い、年齢を重ねると同時に犯罪も重ねる。... 続きを読む
投稿日: 1か月前 投稿者: はまぐり
5つ星のうち 2.0 期待はずれ
東野圭吾作品にしては、構成に緻密さが欠けると思います
これだけ練り上げた構想なのに、最後に拍子抜けしり感じも不満
投稿日: 1か月前 投稿者: akikoni
5つ星のうち 4.0 面白かった。
読もう読もうと思っていたのですが、厚さに圧倒されてつい後回しにしておりました。... 続きを読む
投稿日: 2か月前 投稿者: book
5つ星のうち 5.0 PTSDにかかる大傑作
実は夜であるのに明るい白夜。本当にいいタイトルを付けられたものだと思う。

本作 はじめあたりは... 続きを読む
投稿日: 2か月前 投稿者: shabby53
5つ星のうち 5.0 評判通りの名作でした。
ネット上にもファンの方々が多くの感想やレビューを公開されてますので、書くことはないのですが、さすがによく構成された小説だなぁ、と感じました。ドラマも映画も観ました... 続きを読む
投稿日: 2か月前 投稿者: 川崎俊一郎
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