原作と違う、という意見が見られますが、
そんなことはないと思います。
武田鉄矢氏演ずる笹垣刑事と、(武田鉄矢、すごいです。惚れました)
柏原崇氏演ずる篠塚の視点がとても大切なドラマです。
原作では表現されない、雪穂と亮司の会話や心情が
ストレートに語られるのは、映像作品として仕方ないと思いますし、
原作のすごさは第三者である笹垣刑事たちの執念ともいえる追跡と
推理、洞察、行動だったりするわけなので、その点が充分に
ドラマで表現されているのは素晴らしいと思います。
また、直接会話してしまったりする主人公2人ですが、
その人生のコントラストは、2人の間であったり、
2人と他者であったり、とても良く脚本ができていて、
原作同様この物語を深いものにしています。
印象的だったのは、亮司が笹垣を狙った時に見せた行動とそれに繋がる場面です。
これは原作に無かった(原作と設定を変えた)場面で、
とても感動的でもあり、ドラマ的なわかりやすさで、
ある意味原作を越えているところだと思います。
原作者である東野氏は
「映像化には全く抵抗はない。原作と違うことは当たり前だし、
同じ話を別の人が表現するとこうなるのかと、とても勉強になります」
とインタビューで語っている。
この印象的なシーンは東野氏も「ほぉーっ、なるほどねぇ」
と唸ったのではないかと勝手に想像しています。
ひとつだけ難を言えば、「時効」という設定は全く必要なかったのではないかということです。
なぜかと言うと、
時効を迎えると陽のあたるところに行けるとは2人とも思っていなかったし、
これからもこんなことを繰り返していかないと、
2人は生きていけないだろうと思っていたはずだからです。
「時効」という言葉が出てこない方が、亮司の「最後」に行き着く思考が際立つと思いました。
原作とドラマ、どちらを先に。。。。という不安を持つ必要はありません。