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白土三平伝-カムイ伝の真実
 
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白土三平伝-カムイ伝の真実 [単行本]

毛利 甚八
5つ星のうち 4.2  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容説明

白土三平が生涯をかけてカムイ伝を書く理由

コミック界の巨人・白土三平の本格評伝。いままでほとんど伝えられることのなかった白土三平の真の素顔に迫ったノンフィクションでもある。白土三平はファシズムと闘う左翼画家・岡本唐貴の子として生まれ、軍国教育のもとで多感な思春期を過ごし、疎開先で「アカの子」としての差別と飢えの苦しみを体験する。その中で紡いだ、「画家になりたい」という志を戦後の混乱期の中でも一貫して持ち続け、紙芝居作家から貸本漫画家、そしてコミック作家として独り立ちしていく。『忍者武芸帳』の大ヒットで世を騒がし、『サスケ』『カムイ』と時代性に満ちた斬新なキャラクターを次々に生み出し、自由な表現をもとめて月刊漫画誌『ガロ』を創刊。やがて、売れっ子漫画家として驚異的な生産力を発揮する中で体を病み、房総の小さな漁師町に沈潜する沈黙の時代を経て、カムイ伝第二部で、再び世に出ます。
この本は白土三平という稀代のコミック作家の創作の秘密、その暮らしぶり、思想の原点にまで踏み込んで描ききった、毛利甚八氏入魂の著書です。

【編集担当からのおすすめ情報】
この企画は、15年あまりにわたって白土三平に寄り添いながらその仕事ぶりに直に触れてきたノンフィクション作家でコミック原作者でもある毛利甚八氏の手による白土三平の評伝です。その作品を高く評価されながら、長い間マスコミにまったく登場しない「謎の漫画家」として、ある種伝説を持って語られてきた白土三平の肉声がふんだんにちりばめられた貴重な記録でもあります。『カムイ伝』という物語の全体はあまりにも長く、第二次安保闘争から石油ショック、円高不況、バブル期をまたがって描き継がれたために、『カムイ伝』全部を読み通して価値をはかることのできる読者そのものが少なくなっている中、そのサブテキストの必要性は増しています。事実、2008年秋に刊行された田中優子・著『カムイ伝講義』は、超ロングセラーを続けています。カムイ伝をあるいは白土三平を読み解く際の解説書して、この本は大変に貴重なものだと考えています。カムイ伝をいまいちど読んでみよう、あるいはこれから読もうと考えている人に、ぜひ手にとって欲しい本に仕上がっています。

内容(「BOOK」データベースより)

「謎」のマンガ家・白土三平79歳の素顔。

登録情報

  • 単行本: 228ページ
  • 出版社: 小学館 (2011/7/1)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4093881936
  • ISBN-13: 978-4093881937
  • 発売日: 2011/7/1
  • 商品の寸法: 19 x 13.6 x 1.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.2  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 266,829位 (本のベストセラーを見る)
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8 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 直いい親父 トップ500レビュアー
Amazonが確認した購入
 毛利さんは、白土さんからの聞き書きを基にこの本を著しました。白土さんは、プロレタリア画家、左翼運動家、唐基の長男として昭和7年に生まれました。父親の左翼活動、戦争、生活苦の為大阪、神戸、東京を転々とし、昭和19年長野県上田市に縁故疎開します。後年この地での経験(いじめ、茸採集、岩魚の手づかみ等)が、後の創作の肉付けとなって行きます。そして、昭和21年岡本登(白土三平)は、弟鉄二と友の東京へ戻ります。親戚の経営する義歯工場でアルバイトしながら、英語学校に通いますが、友人の金野の勧めで紙芝居の世界へ入っていきます。ミスタートモチャン、カチグリかっちゃんを描き(見てみたい!!)生活しますが、やがて紙芝居が衰退してゆきます。白土は、昔の紙芝居仲間の牧数馬の勧めでマンガの世界に足を踏み入れます。
 そして、こがらし剣法でデヴューし、同じ頃李春子と結婚します。やがて、白土は長井勝一と知り合い、初の長編マンガ甲賀武芸帳(全8巻、1000ページ以上)を発表します。この本は、最近復刻されていますが、五味康祐の作品にインスパイアーされた初の忍者物、キャラクターの絵柄、描写のテクニックは手塚の影響を大きく受けていますが、デヴュー2作目とは思えないほど完成度が高く、絵のタッチも確りしていますし、話自体もかなり面白い・・ご一読を!!そして、忍者武芸帳 影丸伝です。さすがに私は、全て貸本で読んでいませんが(凄い人気で常に貸し出し中)、戦国大名の覇権争い、一揆に影丸が絡み、手足は切り落とされるわ、首は飛ぶわで・・しかし、全貌を知るのは、ゴールデンコミックス刊行時です。そして、少年にサスケの連載、長井の協力を得て、雑誌ガロの創刊です・・まさに八面六臂の活躍ですね!!ガロ4号から、カムイ伝の連載。唯物史観に裏打ちされた壮大な物語で、学生活動家の愛読書とも称された本です。私もずーっと購読していました。そして、水木、つげ、林等をガロで知るわけです。なお手塚は、これに刺激を受け、雑誌創刊と火の鳥を企画します。
 通読して、掲載誌がばらばらなので、内容に統一が取れていない、年号が西暦、昭和等混在等種々の欠点はありますが、白土の生い立ちが、作品に大きく影響している事がわかりますし、噂では知っていましたが、小島剛夕との別れ等興味の深いエピソード満載です。
 しかし、カムイ伝どうなるのかな?
このレビューは参考になりましたか?
3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By juliano
白土さんは食べるために漫画を描き始めました。
背景には、プロレタリア画家であり左翼運動家であった白土さんのお父さんの影響が色濃く読み取れます。

少年が思春期を超えて青年になるころ、
「さぁ何か始めなければいけない、食べるためにそろそろ先のことを決めなければかっこわるいなぁ」
そんな風に感じはじめた時、潜在的にすでにいくつかの選択肢があることの幸せがあります。
「情報」ではなく目の前で「毎日見て来た人」。それが最強です。

お父さんの仕事。お父さんがカラダ全身を使って見せることの大切さ。
それが子どもの骨をつくっていくんだなぁと思いました。
お父さんの存在は、大人の精神そのもののようでクールでかっこいい。
「こうやって生きて、こうやって死ぬんだよ」
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3 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By ネモ トップ100レビュアー
私自身は必ずしも、白土三平氏の熱心な読者ではない。ただ、戦後のマンガを考えるときに、白土三平氏の存在を忘れることはできない。その白土氏の「伝」ということなので、手に取ってみた。

「序」でも触れられているし、ほかの方も言及されているが、発表誌がバラバラなためか、統一感がないの残念。また、通常の伝記などでは、著者の調査過程も本文の中に巧みに織り込まれているのだが、本書では、それがあたかも独立したエッセイのように扱われている。そのためか、次へ次へという感じがなく、妙に切れ目がある感じなのだ。それと、白土氏の作品リストがなぜないのだろうか? 不思議でならない。

ただ、全体としては読みやすいし、画家であった父・岡本唐貴氏の人生、紙芝居作家・貸本漫画家の時代、小島剛夕氏とのかかわりなど、多少のことは知っていたものの、詳しく描かれているので、面白かった。また、バルザックやロシア(ソ連)の大河小説の読書経験と物語制作の関連なども興味深い。手塚治虫氏も文学の“富”を巧みに作品に生かしているが、優れた作品を生み出すには、ほかのジャンルの“富”から得るものが多いということを改めて認識させてくれた。

気になった点を三つほどあげる。
88ページで、手塚氏を「大阪大学医学部の学生」としていること、白土氏より「二歳年長」としていること。
前者は正しくは「大阪大学附属医学専門部の学生」である。ただ、これは戦時体制にかかわり、説明が複雑になるためかもしれない。しかし、後者はどう考えてもおかしい。手塚氏は1928年11月3日、白土氏は1932年2月15日に生まれているので、明らかに3年以上離れている。本書の該当部分では、昭和22年2月の時点での手塚氏の年齢を正しく18歳としているが、この時白土氏は15歳(15日の誕生日後の場合でも)なので、手塚氏が「二歳年長」と全く合わない。
113ページでは武良茂を「水木しげるの変名」としているが、これは水木氏の本名である。別名というつもりでの執筆だったかもしれないが、本名であることも事実である以上、そのことに触れないのは理解できない。
ひょっとすると、ほかにもあるかもしれない。執筆者もだが、編集サイドでももう少し厳しくチェックをして欲しい。
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