登録情報
|
|
あなたの意見や感想を教えてください:
|
||||||||||||||||||||||
|
最も参考になったカスタマーレビュー
3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
人間の欲望と本質があぶりだされた作品。,
By
レビュー対象商品: 白の闇 新装版 (単行本(ソフトカバー))
普通失明といえば光を失い暗黒の世界となる。しかしこの場合ある日突然信号待ちをしているときに一人の男が突然光のみの世界になり、視力を失う。その後彼を助けた(実際は車泥棒となったが)男、彼を治療した医師他どんどん目が光に覆われていく。政府は原因不明の病気対策として患者を元精神病棟に隔離するのだが、満足な食料も与えられず十分なケアを受けられない彼らはやがて人間の欲望をさらけだし、病棟内は地獄の様相となる。その地獄を唯一見つめることが出来たのが一人の女性、眼科医の妻である。 最初に起こったのは食料をめぐる争い、その後なわばりをめぐり、性欲、排泄しても下水道が完備されておらず、又そのうちどこそことかまわず用を足すようになり、食べ残し(実際はこぼれたもの)の食料は腐り、水も満足になく、まさに生き地獄の中人間としての尊厳をなくし、欲望のままに生きる人々。 やがて盲人社会にもそれを支配しようとするものが現れ... すべての人が視力を失ったとき、まず食料をめぐり人々はさまよう。 人間の醜い部分を余すことなく描き出した作品であり、寓話的でありながら残酷である。精神病棟に患者を隔離するあたりは鳥や豚インフル他新しい病気の患者の隔離政策に似ている。それは何も解決しなかった。 そして人々は最低の状態になったとき助け合うどころかエゴをむき出しに争う、描かれた生きる為の執着心は人間の根源の心の醜さを見せ付けられたようで非常に悲しく落ちこんでしまった。 この本で描かれている盲目というのは比ゆ的なものだろう。 人間が本当に今の世界を見えているか、もし見えていないのだったらわれわれの生き方は(唯一視力を失わなかった女性が存在するとして、彼女の目から見ればわれわれはこの登場人物たちのようなものかもしれない
11 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
眩しすぎて何も見えない,
By
レビュー対象商品: 白の闇 新装版 (単行本(ソフトカバー))
ポルトガル出身のノーベル賞作家の、たぶん代表作。ふつう、失明というのは「光を失う」ことを指します。暗闇の世界に閉じ込められてしまうこと。これが「盲目」ということの意味です。 ところが、物語で問題となる奇病=「白の闇」は「過剰な光に満たされてしまう」病気です。 明るすぎて、光に溢れすぎていて、そのためにかえって何も見えなくなる。 「光だけの世界」というと何か神の恩寵のようにも思えますが、そこで登場人物達は恐ろしい経験をすることになります。 光だけの闇の中で、登場人物達は、そして我々読者は、いったいどんな地獄を目撃する/しないことになるのでしょうか。 気になる方はぜひ一読を!
2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
人間は小さな譲歩を始めたとき,結局人生の意味をすべてなくしてしまうのだ。,
By
レビュー対象商品: 白の闇 新装版 (単行本(ソフトカバー))
渋滞する交差点の信号が変わったのに動かない車1台。中の運転手が叫ぶ。目が見えない。目の前が真っ白だ。 更に恐ろしいことに,この奇病は伝染する。 このように始まる本作は,最初から最後まで緊迫感につつまれ,ぐいぐいと先を読まずにいられません。 目が見えることを前提に作られた社会において,盲目になることの恐ろしさ。 人間の理性や感情が極限まで追い詰められ,たがいに持つべき尊重の念を失ったとき何が起こるのか。 謎の奇病患者を隔離することで感染の拡大を防ごうとするものの,感染を押さえることが出来ないという状況は 新型インフルエンザの流行を思い出しました。 とても読みやすく書かれていながら,その実,示唆に富んだ内容になっており,お奨めの一冊です。
あなたの意見や感想を教えてください: 自分のレビューを作成する
|
最近のカスタマーレビュー |
|
この商品のクチコミ一覧
クチコミを検索
|
関連するクチコミ一覧
|
|
|
|