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白の祝宴 (逸文紫式部日記 )
 
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白の祝宴 (逸文紫式部日記 ) [単行本]

森谷 明子
5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

親王誕生の祝宴に影を差す、盗賊と呪符の謎。紫式部の勘がふたたび冴える! 平安時代を舞台に、第13回鮎川哲也賞受賞作家が描きだす雅な王朝推理絵巻、待望の第2弾。

内容(「BOOK」データベースより)

平安の世、都に渦巻く謎をあざやかに解き明かす才女がいた。その人の名は、紫式部。親王誕生を慶ぶめでたき場に紛れ込んだ怪盗の正体と行方は?紫式部が『源氏物語』執筆の合間に残した書をもとに、鮎川哲也賞受賞作家が描く、平安王朝推理絵巻。

登録情報

  • 単行本: 343ページ
  • 出版社: 東京創元社 (2011/3/24)
  • ISBN-10: 4488024734
  • ISBN-13: 978-4488024734
  • 発売日: 2011/3/24
  • 商品の寸法: 19 x 13.2 x 3 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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好みがあるな 2011/7/21
By recluse VINE™ メンバー
Amazonが確認した購入
前作(千年の黙 異本源氏物語 (創元推理文庫))に続いて読んでみました。物語の展開や形式は前作と同じです。プロットの込み入り方とわかりにくさも前作と似ています。もっともこの題名と副題が2重の謎を暗示しているといっていいでしょう。
時代は前作に含まれた二つの作品の間にはさまれた時代です。つまり紫式部日記の時期を舞台としています。そして紫式部日記の成立並びに作品自体に含まれている謎の作者による創造的な解読です。ミステリーに伴う事件の謎は込み入っており、たどっていくのが一筋縄ではいきません。でも事件を超えた大きな謎の解読は見事な仮説と解釈です。そんなことより、作者のスタイルで気に入っているのは、序章と終章で呈示される広い歴史的なパースペクティヴです。ここでは、紫式部日記という作品が作者の手を離れて持った運命が見事に位置づけられています。ところで、紫式部を舞台した次の作品は出るのかな。
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紫式部日記は、つまらない。
では、なぜつまらないのか?
その疑問から今回の物語は生まれたのです。

前作では成長して小少将となっていたあてきですが、千年の黙 異本源氏物語 (創元推理文庫)からは阿手木と修正されています。
この件に関しては、あとがきを読んでみて下さい。

お話は面白かったです。
紫式部日記はなぜつまらないかもちゃんと結末をつけてるあたりは流石です。
ただ、今回は左大臣が比較的おとなしかったかな?と思いました。
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By suihou トップ50レビュアー
Amazonが確認した購入
『紫式部日記』自体の謎を追究する物語といえるかもしれません。
一貫性がなく、書簡がまぎれこんでいたり、中宮彰子のお産にまつわる女房たちの服装や行動などだらだらと些事がつづられていて、『源氏物語』の作者と思えないほど、おもしろくない。
 そう思った著者が、その謎を解き明かそうとしたのが、この作品を書いた発端ということです。
 読み終えると、その謎解きがみごとに、その時代を生きた多くの女房たちのせつない、秘められた思いを浮き彫りにしていることに驚きました。

 表向きのミステリとしては、お産で宿下がりしている彰子中宮の土御門邸に、中納言家に押し入った盗賊一味のひとりが逃げこんだらしい、その者はどこに? という謎を式部が追ってゆきます。お産のときには、女房たちの装束も調度もすべて雪白でなければならない。作者は、当時のそのしきたりを目に浮かぶようにあざやかにつづってゆきます。ふたたびこの王朝のみやびで頽廃した世界にひきこまれてしまいます。作者が自家薬籠中のものとした世界です。

 成長した阿手木、その夫となった義清、糸丸や小仲という童たちもいきいきと動き回り、華麗な世界のすぐ水面下で行われている呪詛や火付け、民の暮らし、そんなものも立ち上がってきます。前作にひきつづいて、童がよく活躍するのは、もっとも行動が自由で、いろいろなお屋敷に出入りでき、また見とがめられず、罪にも問われない、そういう存在だったからなのだと、このシリーズを読んで初めて知りました。

 謎は最後の五十ページほどでばたばたと解けてゆきます。それまでたしかにひっぱられる辛さはないわけではないのですが、絵巻のような平安貴族の生活が語られるのに耳を傾けている充実感が深いので、気にはなりませんでした。またあたかも『源氏物語』そのものを読むかのように、中宮やまわりの女房の性格を描きだす作者の腕の冴えに、ぐいぐいひきこまれました。

 謎解きは今度も、単発的な犯罪ではなく、この時代のひとの抱える辛さや願いを、時間というパースペクティブのなかに広げてみせてくれるものでした。犯人はだれか、の意外な真相もですが、それにまつわって起きたべつの事件の裏にあった、高貴の方のいたましい運命、彼女に寄せる女房や童たちの思い、そしてそれらたくさんのひとびとの思いを編集して、祈りのように日記にまとめようとする式部。式部にも、じつは中宮にしか明かせなかった、哀しい事件があり・・・

「あなたの名前は千年のこる」
 作者が今回出した答えはひとつの仮説ですが、その説得力は大きく、式部の言葉とともに現代に伝えられた思いの重さをしみじみと感じます。
 ミステリをまとった王朝文学パスティーシュとして何度も読み返したい作品です。
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