「花まんま」の直木賞受賞で、ついにその実力が世間に知れ渡るときがきましたね。デビュー以来のファンなのでうれしい限りです。
この本も朱川さんの世界がぞんぶんに堪能できる、せつないホラー中篇2本が収録されています。
タイトルの「白い・・」は何処かで聞いたことのあるようなストーリーを朱川流の優しいタッチで描いている秀作です。
しかし、心にぐさりと来るのは二つ目の「鉄柱」。人間の人生の本質を問われるような、とても重いテーマなんですが、そこは朱川さん独特の優しい語り口、せつない空気などで、見事に世界観を確立。彼の作品の中では間違いなく、トップレベルの作品だと思います。
こんなところに埋もれているにはもったいない小説です。受賞が呼び水になって、この傑作が一人でも多くの人に読まれる事を期待します!!