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白い紙/サラム
 
 

白い紙/サラム [単行本]

シリン・ネザマフィ
5つ星のうち 4.6  レビューをすべて見る (8件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

イラン・イラク戦争下の恋を描き文學界新人賞を非漢字語圏から初めて受賞した作者。留学生文学賞を受賞した「サラム」も注目作。

内容(「BOOK」データベースより)

文學界新人賞受賞作(「白い紙」)、留学生文学賞受賞作(「サラム」)。大型新人の傑作二作。

登録情報

  • 単行本: 160ページ
  • 出版社: 文藝春秋 (2009/8/7)
  • ISBN-10: 4163284109
  • ISBN-13: 978-4163284101
  • 発売日: 2009/8/7
  • 商品の寸法: 19 x 13 x 2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.6  レビューをすべて見る (8件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 308,416位 (本のベストセラーを見る)
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7 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 夢追人009 トップ500レビュアー
形式:単行本|Amazonが確認した購入
現在日本の電機メーカーに勤めながら執筆活動を続ける在日イラン人女流作家ネザマフィが著した2009年度文學界新人賞受賞作と2007年度留学生文学賞受賞作の2作品を収録するデビュー中編小説集です。外国人の方が日本の文学賞を受賞するのは中国の楊逸さんに続いて二人目で、こうして日本語で書かれた作品であれば外国人にも参加資格を与え門戸を開くのは、とても良い事だと思います。
『白い紙』本作は著者の故国イランを舞台にした若者達の青春小説で、題名は教師が生徒達に向けて未来に様々な可能性を秘めた今を真っ白な白紙に例え「悔いのない色に染めよう」と呼び掛ける言葉から来ています。主人公の高校生の少女(名前は書かれていません。)は戦争医師の父の仕事の関係で首都テヘランから母と田舎町に引っ越して来て、男女共学の高校に通う内にテヘラン大学への進学を目指す優等生の男子生徒ハサンと知り合う。若者達の大半が戦争に駆り出され兵士として出兵して行く社会の中でプレッシャーを感じる彼を、彼女は先生と共に励まし応援するのだったが・・・・。男女学生が話す事を許されない事や女性が外出時にチャドルという黒い衣装に身を包んで容姿を隠す風習に閉鎖された異質な社会を実感しました。前途ある若者達が国の大義の為にどうしようもなく追い詰められていく過酷な社会に遣る瀬無い憤りを覚えました。
『サラム』入管という外国人の入国を審査する役所でアルバイトとして日本で働くイラン人女性通訳の私が弁護士の田中先生と共にアフガン人女性レイラを救おうと努力する物語です。サラムはダリ語で降伏、救い、平和を意味する奥深い挨拶の言葉です。無制限に外国人を受け入れられない我国の事情も十分理解出来るだけに複雑な思いに駆られます。
本書は平和な国日本と中東の過酷な現実を対比させて身近に戦争がない国で暮らす事の幸せに気づかせてくれる非常に意義深い作品集だと思います。
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By iccinc
形式:単行本
白い紙はイスラム色の濃いイランの田舎の思春期の男女の雰囲気が良く出ている。
日本の戦前、戦中の田舎の雰囲気に似ている。
難民問題のサラムは心の痛む話ではあるが、内戦、部族対立、宗派対立に起因した殺し合いで、
見方を変えれば、レイラの父親のグループも同様の仕打ちを相手方にしているはずで、一方的に善悪が論じられる物でないところが悩ましい。

下手な異文化論よりは参考になる内容であった。
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2 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
「白い紙」とは自分の人生を書き込む紙だ。ヒトは努力次第で人生を変えることができるという。しかし、自分の自由に書き込むことが出来る部分はその半分に過ぎない。ヒトは宿命から逃れることは出来ないのだ。私はこの作品からこのようなメッセージを受け取った。イラクの国境に接する町が舞台で、医師を父に持つ娘が、医師を目指す同級生のハサンと出会い、次第に好意を寄せていく。しかし、ハサンは父が戦場で前線から敗走したことを契機に、突然、医師になる目標を棄てて医学部合格通知の届いたことも関知せずに戦場に赴く。この人生の皮肉を娘の視線で描いている。
「サラム」はアフガン人の難民の少女の日本への受け入れに腐心する弁護士と通訳の「私」の交流を描いた秀作である。日本人には窺い知れない中東に暮らす普通のひとびとの宿命的な悲しさが伝わる。
 この作家は母国語ではない日本語を用いて、平和ボケした私たちには想像の及ばない内容を繊細なタッチでテンポ良く綴る。内容も文体も構成も私は好感をもった。良質な作家になるような気がする。
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