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白い夏の墓標 (新潮文庫)
 
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白い夏の墓標 (新潮文庫) [文庫]

帚木 蓬生
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

パリで開かれた肝炎ウィルス国際会議に出席した佐伯教授は、アメリカ陸軍微生物研究所のベルナールと名乗る見知らぬ老紳士の訪問を受けた。かつて仙台で机を並べ、その後アメリカ留学中に事故死した親友黒田が、実はフランスで自殺したことを告げられたのだ。細菌学者の死の謎は真夏のパリから残雪のピレネーへ、そして二十数年前の仙台へと遡る。抒情と戦慄のサスペンス。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

帚木 蓬生
1947(昭和22)年、福岡県生れ。東京大学仏文科卒業後、TBSに勤務。2年で退職して九州大学医学部に学び、現在は精神科医。’79年に『白い夏の墓標』を発表、サスペンスの舞台を海外に据えた物語は直木賞候補となった。’93(平成5)年『三たびの海峡』で吉川英治文学新人賞、’95年『閉鎖病棟』で山本周五郎賞、’97年『逃亡』で柴田錬三郎賞を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 文庫: 361ページ
  • 出版社: 新潮社; 改版 (1983/01)
  • ISBN-10: 4101288011
  • ISBN-13: 978-4101288017
  • 発売日: 1983/01
  • 商品の寸法: 15 x 10.6 x 1.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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22 人中、22人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
細菌兵器の開発に携わる若き生物学者の死の真相をその友人が探り当てるまでの過程がドラマティックに描き出されたものです。

帚木氏の作品らしく、この作品も緻密で豊かな情景・人物描写とよく練りこまれた構成が光ります。

細胞生物学という素人には敷居の高い題材をストーリーの主軸に巧みに取り入れているのは秀逸。

科学・技術と人間社会の関係性、人類に災禍をもたらす「逆立ちした」科学に従事せざるを得ない科学者の苦悩、人との関わりを怖れていた男の頑なな心の殻が友人や恋人によって解きほぐされていく様子などとても読みどころの多い作品だと思います。

読後感はすがすがしい印象。雨後の青空の下にいるような清々しい気分になることができます。とても面白い。
このレビューは参考になりましたか?
14 人中、14人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
三たびの海峡を読んですっかり帚木氏のファンとなり、直木賞候補となったこの作品を読ませて頂きました。25年前の作品という事で、科学的説明に少し古い部分がありましたが、それを補って余りある新鮮さと構成力。パリの学会会場で佐伯教授の目の前に突然現れた親友の元上司との出会いから話は急展開して行きます。若き日に机を並べて学び、細胞融合を誘導する性質のあるセンダイ(仙台)ウィルスを独力で発見した天才研究者、黒田。どこか陰を持った黒田は、その才能故に米国に招かれ、謎の事故死を遂げたのでした。複数のキーパーソンとの絡みから話は意外な結末へ。ちなみにセンダイウィルスは実際に日本で発見され、細胞融合を起こす事が知られています。東大仏文、九大医学部を出、精神科医としてもご活躍されている帚木氏の織りなす世界は一読に値します。
このレビューは参考になりましたか?
6 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By lm700j
形式:文庫
医者が書くバイオハザード未遂サスペンスである
細菌とかやってる医学部の教授が国際学会で日本を飛び出していった元同僚の
勤務先の上司と遭遇して墓のありか聞いてそこを訪ねるとこから話が始まる
ぶっちゃけネタバレすると細菌兵器を開発している研究所だった
ほんで元同僚は良心の呵責を覚え逃亡するも始末され自殺したことにされる
これ自体はバイオハザードものだとよくある話なんだけれども
元同僚の極貧で陰惨な過去が少しずつ解き明かされていくとこが圧巻
絶対的な貧困があった時代の人間にしかかけないだろうし
貧困と絶望がいかに人の心に影を作るか、という描写が圧巻過ぎる
その心の影を振り払うために悪の研究を進んですることになるのだが
結局は自分でその研究をつぶして始末をつけるのである
人の心に必ずある正義感というのは以後の作品でもテーマになる話である
理系人間の持つべき倫理という意味で非常に重い本だと思う
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