著者自身は、不注意欠陥優勢型の注意欠陥・多動性障害(ADHD)だそうです。
この障害を持ちながらクリニックを開いている著者は、同障害の理解について正確なはずですが
内容を読むと、注意欠陥・多動性障害(ADHD)以外の、特にアスペルガー症候群については
不正確で不用意な記述が多いのです。訂正して欲しいものです。
たとえば、
「アスペルガー症候群は、人と親しくなりたいという欲求が殆どありません。一人で過ごしたがります」
と記述しますが、これは一典型である孤立型のアスペルガー症候群の人で、積極奇異型の人、受動型の人、
の多くは、そして孤立型の人でも、人と親しくなりたいとの、切実な希望を持っているのです。
その親しくなり方がわからないのがこれらの人で、たくさんはいないが一人か二人と
本当に親友と呼べる人付き合いをしているアスペルガー症候群の人が私の身の回りにちゃんと存在しています。
ゲーム脳についての間違った記述。
ゲーム脳の存在は完全に否定されています。それを「キレやすい子、落ち着きのない子が増えているのは、
テレビゲームの影響が大きいと指定する専門家もいます」という書き方で肯定するのは科学者としてどんなものでしょうか。
それはなんという名の専門家ですか、信頼できるデータを用いて本を書いている専門家ですか。
私はゲームに関しては、脳トレやアハ体験なるものが認知症予防に良いというのにも懐疑的で、これら体験は
当該ゲームのスキルアップにしかつながらないとおもっています。
私は素人ですが、本書は然るべき職業の人の著書だけに大変気になります。
さらに環境ホルモンの記事を最近見かけないなどと、のんきなことを言っていますが、それはこの
環境ホルモンという考え方自体が否定されつつあるからです。
さらに、水銀や、鉛で発達障害というお話までしていて、これは何をかいわんやです。
こうなるとトンデモ本と言わざるを得ませんが、幻冬舎の責任はどうなるのでしょうか。
著者には、発達障害とか大きく捉えず、注意欠陥・多動性障害(ADHD)についての正しい書物を書かれんことを望みます。