発達障害者の支援において近年最も注目されているのは二次障害への対応である。
発達障害が社会性やコミュニケーションについての障害を中核としている。人間が社会的な生物である限り、発達障害を持つ人々は社会との関係においてどうしても困難を感じてしまう。
特に人間性を形成する思春期において影響は甚大である。
環境との相互作用の中で二次障害が生じてしまうのは不可避ともいえる。
発達障害者の支援では本書で述べられるように二次障害を「あってはならないもの」とするのは確かに難しい。それよりも対処法・折り合いの付け方を教えていくことが重要であろう。
本書は発達障害者への支援のプロフェッショナルたちがそれぞれの専門分野における二次障害のケアとサポートについて記したものである。
発達障害と環境がどのように影響したら二次障害が発生するかといった発生の機序、外面に現れるのでわかりやすい外在化障害だけでなく、内面にこもっていくだけに見えにくい内在化障害についても詳しく描き、幼児期から学童期、思春期、成人へのインタビュー、少年院での対応など幅広い事例から二次障害とそのケアについて現時点の日本での最先端と言える実践的な知見を得ることが出来た。