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そんな効果を持つ文章やアイディアを、ウィルソン氏がどうやって表現できるようになったか。そこへいたるまでの彼の個人史的経緯が、非常にあからさまになっている自伝です。「赤裸々」というと、どうしても「本来隠しておくべきこと」を、あえて引きずり出してさらした印象になりやすいものですが、ウィルソンの独特の自己信頼によって、そういう赤裸々な自伝特有の欠点は、目立ちません。
私自身、大学生時代には、何度か繰り返して読み、なかなか精神的な地力を与えてもらった一冊です。上から引っ張り上げてもらうような力というよりも、下から押し上げられるような感じです。
これほど世話になっている本に対して、あえてケチをつけるとすれば、友人・知人の名前が次々に現れすぎていて、少々雑然としたところがあるでしょうか。
最後に個人的感想を述べると、結局いちばん私が気に入っているのは、コリン・ウィルソンの「少年時代」です。
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