まず、意外とレビューがないこと、映画のタイトル、DVDのジャケット、裏ジャケットなどで敬遠される方が多いと思います。
しかし監督はブノア・ジャコですし、そんなにサディスティックなものではございません。さらに邦題が「発禁本」無修正とくればある程度変な想像ができますがこの邦題は内容を的確に示しておりません。無修正ということに関しては1シーン、普通のヨーロッパ映画程度ありと思ってください。
それよりも、内容がフランス革命の直後のロベスピエールの恐怖政治の時のサドと少女の出会いと少女の成長を綴った映画であること。この成長も性的なものではなく精神的なものであり、そのサドの教えが「自分のうちからの欲求に忠実に生きろ」という自由人を説いた素晴らしいものです。何故に素晴らしいのか?それは現代に通じるからです。そしてこの時代のサドに対比されるのがロベスピエール。彼は自分に求心力(魅力)がないので恐怖政治を敷いたのです。人の魅力はその人の考え方とその実践による、そんな構造の映画ですよ。なんとなく監督がサドの生き方をどこか肯定している映画だと思います。最後に彼の著書関係は一文たりとも出てきません。ジャケットのコピーライトの方がよっぽどサドっぽい。