●生物学の議論でもっとも陥りがちな誤りのひとつが、生物に対して「なんのため」という「目的」を問うことである。生物とは、超越的な目的を持った実体ではなく、あくまでも進化の産物である。
●本書でも「目的」という言葉がいくつか出てくるが、多くの箇所では「〜のために」という言葉を避けて慎重に「〜に利用している」という表現が使われていた。
●サイエンスアイ新書はどれも誤植が多く編集の質も低いが、本書もその例外ではない。ブルーバックスに追い付こうと必死に本を量産しているのだろうが、もう少し落ち着いた質の高い新書づくりをお願いしたい。中公新書を見習ってほしい。
●さまざまな発光生物の不思議が偏りなく紹介されているので、内容自体は評価できる。同じ表現のくり返しが多いのも、編集サイドの手抜きのせいであろう。発光生物を易しく紹介した本は少ないので、残念である。