内容紹介
病気が常に患者の心理や人格にも及ぶ全人的な現象であるならば、医療もまた技術だけでなく全人的な「わざ」たらざるをえない。医師の癒し人としてのあるべき姿を、病棟の日常に即してイメージ豊に説いた名著『医者と患者』の新版。
出版社からのコメント
◆癒し人のわざ◆ 病気が常に患者の心理や人格にも及ぶ全人的な現象であるならば、医療もまた技術だけでなく全人的な「わざ」たらざるをえない。医師の癒し人としてのあるべき姿を、病棟の日常に即してイメージ豊に説いた名著『医者と患者』の新版。
抜粋
医学において人間と肉体を再統合するために、医師は病者の本質的に道徳的な問題を、自らの職業的関心事の重要な一部と考えるよう、訓練ないし再訓練されねばならないだろう。しかし、医師にもっと道徳的たれ、とか、倫理的たれと忠告することには効果がない。彼らは自らを不道徳ないし非倫理的と考えはしない。むしろ、科学的決定を下すのに分析的に思惟する医学生の能力を、われわれが現在、強調し、みがくののとまったく同様に、道徳的決定を下すのに必要とされる価値的思考過程をみがくことが強調されねばならない。(「3章 医師と患者」)