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フーゾク、AVから女体盛り論争まで、
現代日本の性という「異文化世界」に深く分け入り、
性が「癒し」となる可能性を探る。
「何でもアリ」なようで不自由な性の、文化人類学的考察。
『癒しとイヤラシ』が取り上げるのは「大人の世界」すなわち「イヤラシ」の世界です。具体的にはそれは性の快楽が金銭で得ることのできる性産業の世界、性欲を喚起するさまざまな表現活動----しばしばワイセツ、ヘンタイとみなされる活動を指します。こんな世界に癒しは存在するのでしょうか。そんなものあるはずないだろ!癒しなど男たちの勝手な妄想だ、そこで働いている女性のことを考えているのか!?というお怒りの声が聞こえてきそうです。他方で男たちからは、性産業こそ現代社会最大の癒し産業だ、日々の人間関係に疲れた男たちが求めているのは性の癒しなのだ、という主張が聞こえてきます。しかし、私が求めているエロスは、お客さんの男性たちが性産業で働く女性に求める癒しとは違います。
本書は、一方でイヤラシの世界に対する否定的な見解に疑問を投げかけるとともに、他方で安易なイヤラシ=癒し論に与することも拒否します。ふたつの見解を批判しながら、イヤラシの世界に、いわばイヤラシを否定するぎりぎりのエロスを探求しようとするのが本書の目的なのです。ただ、本書は世界をどう見るかという認識の書にとどまらず、どう変えるべきかという実践の書でもあります。エロス探求のはてにわたしが出した結論は、一見私たちの考え方や行動を拘束する壁を越境したり、能動と受動を自在に転換したりするコツを身につけることがエロスの実践だ、ということです。
通学通勤の電車の中で、昼休みの職場やキャンパスで、人目を気にしながらぜひ読み進めてください。そして、なにか得るところがあれば人目をはばからず、ぜひほかの方にも勧めてください。
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