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病院坂の首縊りの家 (下) (角川文庫―金田一耕助ファイル)
 
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病院坂の首縊りの家 (下) (角川文庫―金田一耕助ファイル) [文庫]

横溝 正史
5つ星のうち 3.2  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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登録情報

  • 文庫: 405ページ
  • 出版社: 角川書店; 改版 (1996/01)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4041304628
  • ISBN-13: 978-4041304624
  • 発売日: 1996/01
  • 商品の寸法: 14.8 x 10.6 x 1.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.2  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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4 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
週刊文春1978年 総合9位

私は、必ずしも横溝正史の良い読者とはいえないが、完成度の高い作品とは思えなかった。素封家を舞台として、複雑でどろどろな人間関係が巻き起こす惨劇は、いつものパターンなのであるが、迫力に欠けている。昭和48年とはいえ、学生はそんな話し方はしないだろうとか、随所にどうでもよいような場面があるからか。殺人現場の見立ては印象的なのだが、何せ無駄に話が長くて緊張感がもたない。事件の決着のつけ方は、良いとは思うけど。

金田一耕助は、1913年生まれらしいので、生誕100年まであと数年。本書が、最後の事件に相応しいかは疑問であるが、とりあえずご苦労様でしたといいたい。
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7 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
いや、もう他に書きようがない。
作者が老骨に鞭打って、最長長編を書き上げたことには敬服するが、その内容たるや退屈をガマンしてまで読むほどの価値は認められない。
一応本格ものの態をなしてはいるが、そこで用いられているメイントリックも作者の有名作品の使い古しだし。

本書が執筆された当時は角川映画シリーズやTVの横溝正史シリーズのお陰で作者は人気絶頂、本書も映画化され金田一耕助最後の事件と喧伝され話題沸騰だったことから、本書はそれまでの作者の代表作と同等以上に売れに売れ、角川書店の宣伝勝ちだった訳だが、ブームの過ぎ去った今となっては一顧だに値しない作品。

本書を金田一耕助・最後の事件だからといって評を甘くするのは、レビューを参考にしてこれから読もうという人には大いに迷惑なことだし、それだけの理由で本書が評価されるなら、金田一耕助・最初の事件で第一回探偵作家クラブ賞受賞作の「本陣殺人事件」などは、もっと評価されるべきだろう。
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9 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By TaroTaro トップ500レビュアー
最後に書かれた金田一耕助の作品は「悪霊島」であるが、最後の事件はこの作品である。

明治の時代に、軍医から転身し病院を設立し隆盛に導いた「法眼鉄馬」、彼と同郷で政商としてのし上がった「五十嵐猛蔵」。この二人から始まる両家の歴史には縁戚関係をこえた暗い関係がある。この物語は、本妻の子、妾腹の子、養子が絡み合う複雑な人間関係の両家を巡って展開される連続殺人事件である。著者の十八番、ドロドロの設定である。

昭和28年に始まったこの事件は、20年を経過した48年に最終的な解決を見るのだが、著者がそこまで事件の解決を延ばした理由が二つあるように思える。一つは、事件の解決方法などが時代に合わなくなった金田一耕助に対する花道。著者はあえて事件の解決を20年後にすることで、ラストシーンをより印象的にしようとしたのではないか。もう一つは、長年金田一耕助と多くの事件を共にしてきた「等々力警部」に対する花道である。既に退職して私立探偵事務所を経営している等々力元警部は、刑事になった息子が“組織捜査”という言葉を繰り返すのを寂しがり往時を懐かしむ。

しかし、この事件は、もはや現役ではなく時代に取り残された感がある二人の“個人の力”によって解決され終幕となる。二人の引退をこれ以上印象的にする設定はないだろう。

著者はこの後「悪霊島」で岡山の磯川警部のドラマも書き上げる。この二つの作品が書かれた背景は色々あるのかもしれない、例えば映画化ありきだとか…。著者は金田一耕介と同じくらい両警部に愛着があったはずである。書いてよかった作品であるに違いない。著者の推理小説を殆ど読んでいる私にとって愛着のある作品である。

ただ、初めてこのシリーズを手に取る人は「獄門島」や「悪魔が来りて笛を吹く」から読んだほうがいいかもしれない。推理小説としての出来はこちらの方がいいと思う。
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