現役の女医が、自分の目線で医療現場や日本の医療体制に切り込んだドキュメンタリー新書。とはいえ、実際に読んでみると腹を抱えて笑ってしまうところが多々あり。特に前半は、著者が実際に病院で出会ったキャラの濃い患者のエピソードが描かれており、なかなか興味深い。また普段患者サイドからはあまり見ることができない医者の素顔についても、現役女医ならではといった見方で書かれている。それと対照的に、後半はやや真面目な話題。医療体制の現状や問題点、医者の過酷な労働の実際など、あまり知られていない現実が書いてある。また医師不足や妊婦たらい回しなどの問題について、医師側からの目線で記されおり、納得させられる部分がかなりあった。
難しい問題に触れているにも関わらず、著者の愉快な語り口で最後まで飽きずに読める。医者の本音が聞けて、さらに読み物としても面白い1冊。この値段でこの内容は、久々のヒットと言えよう。