クラシック音楽をこれから聴こうという人にも、また、これまである程度聴いて来た
という人にも、楽しい案内となる一冊です。
著者の宮本氏はご存知オーボエ奏者。今はオーボエは卒業して指揮に専念しておられ
るようですが、そんな、現場でやってきた方ならではの楽しい&恐ろしい話がいろいろ
と聞けます。
第一部では7人の作曲家について、あれこれと裏話を交えて、聴くポイントを語って
くれます。私はこれまでマーラーを避けていましたが(というか、全然面白いと思いま
せんでしたが)、これを読んで、もうすこし聴こうかな、という気になりました。
第二部では、いろいろな作曲家について突っ込んだ話をしてくれます。
繰り返しになってしまいますが、どちらもプレーヤーならではの話が聞けます。
というわけで、これからクラシック音楽を聴いてみようという方々には、ちょっとお
すすめです。
さて、それじゃこの本は無条件でイチオシか、といわれるとちょっと躊躇してしまい
ます。とてもわかりやすいし楽しいのですが、(自称)クラシック音楽ファンとしては
どうももの足りません。それに、このような新書ものの常なのかもしれませんが、筆致
がとても柔らかい。というよりくだけた感じです。堅苦しくしないためだと思いますが、
ところどころで書き方がいい加減、という印象を受けました。また、一部と二部に分け
た意味もよくわかりません。縦書きの本に、横書きの脚注というのも、奇異な感じを受
けました。脚注を横書きにしたのは、出版社がコンピュータ関係だからでしょうか?
トータルとして、勝手な言い方で申し訳ありませんが、本の作り方がなんとなくゾン
ザイな印象を受けたような次第です(ごめんなさい)。
内容が貴重で楽しい話だけに、もうすこし練った作りにして欲しかったと思います。