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作品は短い人生を疾走した少年を中心に描かれている。
仲が良かった兄は精神に異常をきたし、父は失踪、母はギャンブルにはまった上に借金漬け。主人公はいじめに合い、やがて…。
家族や人と人とのつながりを深く、そして温かい目で見つめるその姿勢は変わらないのだが、主人公、そして彼の周囲で起こる事件はあまりにも暗く、せつない。時には新堂冬樹ばりのダークな描写もあり、「これが重松清の作品?」と思うような場面もあったが、その暗さとはうらはらに一気に読むことができる。
読後に爽快感が残るとは言いがたいが、この手のテーマを描かせたら!この作者はやはりうまい。みごとな意欲作であると言うことができると思う。
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