仇敵マークスと対話し相互理解の道を探ろうとするテラナーの姿を描く大長編SFスペース・オペラ宇宙英雄ローダン・シリーズ第115巻。本巻の執筆者は人間性に満ちた暖かい作風のダールトンと最も新しい若手有望株のエーヴェルスです。マークスの侵攻艦隊は太陽系帝国の反撃により一隻を除いて壊滅します。打撃を受け故障し操縦不能となったマークスの旗艦の艦長グレク1を生け捕りにしようとローダンはもくろみます。
『異銀河からの敵』クラーク・ダールトン著:マークスの旗艦内に異変が生じ、死んだ筈のミュータントのトロナルが蘇生する。それと同時に惑星カハロにいた複製デュプロは消滅し、双子の意思伝達の力で兄の復活を知った弟のラカルはマークス艦内へ電送移動能力を駆使し救助に向かう。続いてローダンはグッキー、ラス、タコの3人のテレポーターを派遣し、早速グッキーは艦長グレク1と対話を始める。『ツインへのフィナーレ』H.G.エーヴェルス著:グレク1は一万年前に端を発するアコンとアルコン人への憎悪を述べ、テラナーには直接の怨みはないと語る。己の敗北を悟ったグレク1は捕虜としてクレスト2ヘ移され、テラナー撤退後に自艦を爆破する。グレク1は次第にローダンとテラナーの精神と物質面での偉業に感嘆し尊敬の念を覚えるようになる。折しも太陽系帝国に謀叛を企むアコン人の艦隊がツイン星系の秘密を掴み、八万隻で向かっていた。
グレク1は古い世代の自由なマークスとしてアンドロメダを支配する‘島の王’の手先となった現在のマークス種族と訣別し、人類の友となる事を約束します。故松谷健二氏のあとがきは、山で出会った犬の話です。奥様と共に歩いた西穂高の登山道で出会ったマルチーズのお嬢さんは何と方々の山歩きをこなす人間顔負けの山女でした。すっかり感服尊敬し、小型犬=お座敷犬という認識は偏見だと理解され、山は色々と勉強させてくれると述懐されています。