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異邦の香り――ネルヴァル『東方紀行』論
 
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異邦の香り――ネルヴァル『東方紀行』論 [単行本]

野崎 歓
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容説明

世界文学の先駆者ネルヴァルの傑作を読む。プルーストが、サイードが愛した19世紀の作家ネルヴァル。その傑作紀行文『東方紀行』に、「“異邦人としての自己”を描く文学的先駆性」を読む、意欲的評論。

内容(「BOOK」データベースより)

「東方の甘美な香りに誘われ、女性探求の旅が始まる…」プルーストが、サイードが愛した“世界”文学の先駆者ネルヴァルの傑作を読む。

登録情報

  • 単行本: 442ページ
  • 出版社: 講談社 (2010/4/2)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4062161761
  • ISBN-13: 978-4062161763
  • 発売日: 2010/4/2
  • 商品の寸法: 19 x 14.2 x 4.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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形式:単行本
ネルヴァルの『東方紀行』は読んだことがないけれど、この『東方紀行』論は読んでみた。ネルヴァルのオリエント旅行の道行きを、『東方紀行』の文章(これは事実のみを書き連ねた紀行文ではなく、ネルヴァル自身が少なからず脚色している旅日記のようだけれど……)に密着しながら丹念にたどってゆくので、本書を読みながら、ネルヴァルと一緒に旅をしているような気分になれる。とても柔らかな文章で書かれていて、しかもネルヴァルのゆるやかな旅をゆるやかに追ってゆくわけなので、実をいうと、読み終えてしまったいま、あんまり内容そのものは覚えていない。けれど、なんだか心地よい読書だったという感触は頭の中に残っている。
このレビューは参考になりましたか?
9 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By atts
形式:単行本
この本の全てを読破・理解した訳ではないので、レビューを書くことをどうかと思うものの。

どの時代に於いても、文学、あるいは、現代のどの分野にあっても、人生の中に新しいモノを取り込む方法としての「旅」というものは、いや、どんな、どの人にあっても、「旅」というモノは。

この本は実に興味深い挿話が織り込まれており、その一つヒトツを取り出して、拾い上げて読むだけでも、とても楽しい。

けれども、ネルヴァルの「人生」という視点から、その時代と物事の関わり方としてもネルヴァルの「旅」あるいは「文学」を考えると、とても居たたまれないような気持ちにもなる。
(彼の人生を一つの物語として読み解くならば)

「人生を何かに掛けるとしたら」(文学へあるいは自身の在り方と哲学と思想と・・・)
ネルヴァルの彼自身の問いかけ、あるいは、「人生の切り口」を見出すための「旅」として、読み考えるならば、彼の人生のある時点から、彼の内の何かが忽然と欠如してしまい、その代わりに何か途方もない恍惚を「旅」から与えられたのかもしれないと私は考えた。

しっかりと取り組みながら、向き合いながら、この本を視点を変えつつ読み通せたとしたら、読者自身の「人生感」も、少なからず変わるのではないかと想像してみる。

どの本でも、良書というものは、人生を大きく変えるチャンスを与えてくれるものだと、私は思っている。
この本も、そういう種類の単なる論説ではない何か想像力(創造力)豊かなストーリーを語ってくれる書物であると感じた。
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