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異形にされた人たち (河出文庫)
 
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異形にされた人たち (河出文庫) [文庫]

塩見 鮮一郎
5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

差別・被差別問題に関心を持つとき、避けて通れない考察をここにそろえる。サンカ、弾左衛門から、別所、俘囚、東光寺まで。近代の目はかつて差別された人々を「異形の人」として、「再発見」する。

内容(「BOOK」データベースより)

差別・被差別問題に関心を持つとき、必ず避けて通れない「異形」視された人たちに関する考察・研究をここにそろえる。貧民窟、サンカ、弾左衛門、乞食、別所、東光寺、俘囚、山哉『特殊部落の研究』…。四民平等で、かつて差別された人々は忘れ去られたが、近代の目はかれらを「異形の人」として、「再発見」するのである。

登録情報

  • 文庫: 257ページ
  • 出版社: 河出書房新社 (2009/1/26)
  • ISBN-10: 4309409431
  • ISBN-13: 978-4309409436
  • 発売日: 2009/1/26
  • 商品の寸法: 15.2 x 10.8 x 1.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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32 人中、31人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
塩見鮮一郎は、どの程度知られている作家なのか知らないが、時代小説「浅草弾左衛門」で初めて知って実に面白かった。こんなこと、誰も教えてくれなかった、という驚き。社会を見る目が変わる。本書は、塩見が差別関係の復刻本の解説文などをまとめたもの。塩見を初めて読む人には不適切だが、こういう本が文庫本で手軽に読めるのは良いことだ。
「浅草……」も、幕末の激動期を被差別者の側から描いて、こういう話こそNHKの大河ドラマにすべきだろう。
このレビューは参考になりましたか?
5 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By amedio トップ500レビュアー
形式:文庫
本のタイトルの「異形」、いったいどんな人たちなのだろう?
そんなことを謎に思い、購入した。
この本は、その後、塩見氏の他の著書を読むようになるきっかけとなった。
サンカ(沖浦和光氏の著書を読んだ)・エミシ・弾左衛兵・ほか…
この人たちは誰で、そう呼ばれていたのか、どこから来たのか。
そして、この人たちが「異形にされた人たち」なのか…。
写真やイラストも添えてある薄い本なので、本当に「さわりの部分」だけを読んだ感じだが、他にレビューを書いた方のおっしゃるように「一気に」読んだ。
近代のことが、書かれているが、現代の私たちには遠いことのようにも思える。
読んで、あまり良い気持ちはしなかったし、まだまだ「謎だらけ」だが、無知でいるままよりは、知って良かったし、関係のある本も読みたいと思った。
このレビューは参考になりましたか?
異形とは何か 2012/5/28
形式:文庫|Amazonが確認した購入
本書のいう異形とは、姿かたちを指しているのではない。明治維新後の解放令によって、当時の知識人にあらためて認識された江戸時代の賤民階層のことである。士農工商からドロップアウトした人々だ。彼らを異形とした近代社会は、差別と被差別の概念を持ち込んでひたすら同形化し、その存在を消し去っていったと著者は説く。本書は異形として発見され、忘れ去れていった人々についての論考を紐解き、著者の視点で解説を試みるものだ。

民俗学に疎い私には、取り上げられている書籍は読んだこともないし、聞いたことすらない。けれども、著者がアウトラインを述べそれにそって批評を加えていくので、門外漢であっても理解を阻害するこはない。

通底するのは、近代社会のシステムが、異形を撲滅するための強引な手法をとったにもかかわらず、差別と被差別は今日においても存在していることだろう。

「近代百数十年の歴史をふりかえれば、戦前戦後の区別もなく、「異物撲滅」のあくなき欲求に、国家も市民社会もが、とらわれていたのがわかる。いや、まだ、ここは過去形でいうことはできない。」

「近代百年以上、いまなお差別があるのは、江戸とはまた違ったシステムによって発動される差別がいまの社会にはあることになる。」

著者は、明治維新で「身分」とともに「仕事」をなくした階層は、武士階層と賤民階層であったと述べる。賤民階層からすれば、職を失い、さらに被差別が存在し続けるという社会システムへの組み込みが、理解を超えていたということになるのだ。

もう一つ通底するのは研究に対する態度だろうか。象牙の塔に閉じこもっている学者先生より、フィールドワークをこつこつ重ねている市井の研究者に重きを置いている。

本書は、雑誌に寄稿されたものや、書籍の解説を一冊にまとめたもゆえに、記述の重複が見られるし、タイトルと直接関わりのない論考も含まれている。よって、「異形にされた人たち」から読者が連想するものに、フィットしないこともあるかもしれない。著者の文章は巧みだし、なるほどと首肯する主張は散見されるのだが、まとまりを欠いている感覚がどうにも抜けきれなかった。

なお、本書は現代の差別と被差別の問題について若干の記述はあるものの、深く踏み込んではいない。
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