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異人論―民俗社会の心性 (ちくま学芸文庫)
 
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異人論―民俗社会の心性 (ちくま学芸文庫) [文庫]

小松 和彦
5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

異人=妖怪=神とは。「異人殺しのフォークロア」をキー・コンセプトに、これまでの学問が隠蔽、無視し続けてきた日本文化の「闇」の相貌、記憶から抹殺されてきた精神の深層を、鋭利に浮上させる刺激的な論考。ニューウェーヴ民俗学の誕生。

登録情報

  • 文庫: 285ページ
  • 出版社: 筑摩書房 (1995/06)
  • ISBN-10: 4480082182
  • ISBN-13: 978-4480082183
  • 発売日: 1995/06
  • 商品の寸法: 14.6 x 10.6 x 1 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
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10 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
完璧 2006/4/24
By 哲学する河童 トップ500レビュアー
形式:文庫
「異人」とは「民俗社会の外部に住み、さまざまな機会を通じて定住民を接触する人々」として定義されている。

それは山伏であったり、巫女であったり、遍路であったり、旅の者であったり。

そしてこの「異人」は、いつの時代でも、歓待されもしたし、排除されもした。

中には殺され、大金を奪われる異人もいた。これがこの本のメインテーマの一つである「異人殺し」である。

またあとがきで筆者は異人と妖怪の関係について述べている。

「異人」は民俗社会にとっては社会関係上の「他者」であり、また「妖怪」は、人々の想像力によって産み出された「他者」である。一方は社会的存在であり、他方は想像的存在であるが、「異人」が人々の想像力を刺激し、それに「幻想化」という処理が施されると「妖怪」が生じる。例えば、「山伏」に幻想化が施された結果として「天狗」が生じている。

他にも「恐怖の存在としての女性像」など、興味深い話が複数収録されている良書。
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By amiyako
形式:文庫
論文の文体なので、なにかをはっきり云うまでに行数がかかるものの、論理的で明解な文章なので、難解さに泣くことなく、むしろ論理立てられた筋道を痛快に感じて読了できると思う。
テクスト論などを使って、民俗学としてどう進むべきか、民俗学の方向を向いた抽象的な章もある。人はなぜものがたるか、人はどう語りを聞くかにまでつながって、深いと思った。
一方で、具体的な事例(採録した昔話や伝説)が豊富で、生々しい「各論」を読んでいるだけでも、おもしろい。
巡礼坂。比丘尼塚。七人塚。琵琶淵。座頭池。
そうした地名の由来を伝える伝説が、どう変容していくかなども踏まえ、民俗学がこれまで無視してきた「悪意」「殺意」を見据えていく。
異人の歓待、異人の虐待、異人の殺害。
山姥。折口の云うマレビトの再考。猿婿入。河童。
類話を豊富に収集したからこそ、云えることだと思う。民俗学の論理的科学的な側面にようやく触れられた気がした。稀に出会う良書と思う。
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11 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
異人とは、何か。現代の人は異人という言葉を外国人か何かだと思いがちだが、実はそれだけの意味ではない。豊富な民話の中から事例を抜き出し、それを分析する著者の恐るべき慧眼。実際この本が出されてからというもの、「異人」論が多数出版されてきた。それだけこの本は影響力があったのだ。しかし、異人殺しなどの観点から見ているため、この著者お得意の妖怪論にまで発展している。おどろおどろしい怪異が垣間見える世界への分析は溜飲が下がる。異人さんが~♪という歌の一節の意味が分かると、恐ろしい歌だったと気が付く筈である。
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