「極道はスーツ」シリーズでもう一つの気になるカプ・・・木崎と諏訪のスピンオフとなっています。
前作がとんでもないところで終わっていたので一体どうなることかとやきもきしていました。
てっきり逃避行劇が展開されるのかな〜と思いきや、そこにはとてつもなく重く、悲しい大人のストーリーが綴られていました。
諏訪絡みで殺人を犯してしまったことで踏み込めず、不器用な優しさを見せる木崎の想い、
彼に惹かれていながらもその気持ちに目を背け、複雑な家庭で育ったゆえに辛い過去と罪を背負っている諏訪の想い・・・
それぞれの想いがあまりにも切なくて胸が痛くなるような感覚を覚えました。
しかも互いに想い合っているのに誤解している二人・・・
そんな日々の中、事故で入院を余儀なくされた諏訪を訪れ甲斐甲斐しく世話を焼く母を前に、榎田の言葉や木崎の行動で、
「もう一度信じることができたら、変わることができるだろうか・・・」
と、希望を抱く彼が再び裏切られたさまは読んでいて痛々しいほど。。。
彼の抱えてきた心の傷の深さを思い知ることになります。
愛を知らずに生きてきた諏訪が自分を終わらせようとした時に現れた木崎の一途な言葉の数々に、
そして初めて心からの繋がりに思わず泣けてきました。
想い合うだけでは決して結ばれることが許されないこの二人の行きつく先はどこなのか・・・
まだまだ続くそうですが、ただただ幸せになれることを願うのみです。
芦澤と榎田の甘いストーリーも収録されていますが、木崎の綻びに気付いた芦澤の今後の行動も気になります。
芦澤も辛い立場ですね。。。
中原先生といえば、オヤジ・・・そしてこちらのシリーズではお道具・・・という印象がありますが、こんなにも切ないぐっとくるストーリーも書かれるんだよな〜と改めて思いました。