美麗なイラストと裏表紙のあらすじに惹かれ「お家騒動の絡んだ主人公と表紙の攻の愛憎か…」と
思っていたら、主人公の幼少期から彼を見守る世話係と恋仲になりしっかりと絡み描写もあります。
びっくりしました。表紙にはもちろん裏表紙にも口絵にもその存在や関係を匂わせもしていなかったのに…
結局は表紙の攻が世話係から主人公を略奪するのですが、主人公の意思表示が弱く行動力もなく
全編通して結局攻と世話係の2人に流されていて、釈然としません。
また、世話係の方が攻より内面の葛藤など深く魅力的に描かれており、
主人公が乗り換える理由が分からない上に、主人公自身から心底攻を愛しているという気持ちが窺えず
主人公が真の相手と結ばれたカタルシスよりも、身を引いた世話係がかわいそうという感想が強く、
すっきりしません。
また、全体的にキャラが動くというより作者がキャラを動かしているようなぎこちなさが諸所に見られるのと、
要素を詰め込みすぎたのか主人公と実の親との関係も、家元との関係も、
これからの主人公の立ち位置も全てが消化不良な感じがします。
ラストは綺麗な雰囲気で爽やかにまとめていますが結局何だったのこの話…という気がしなくもないです。