この映画は、当時のフランスのアイドル歌手、シャンタル・ゴヤの主演映画として企画された。ヌーベル・ヴァーグの騎手として白羽の矢を立てられたのがゴダールだった。しかし、そこはゴダール。ただのアイドル映画をつくるわけがない。『大人は判ってくれない』でデビュー以来、ヌーベル・ヴァーグに欠かせない男優、ジャン・ピエール・レオとシャンタル・ゴヤをカップルにして、瑞々しい青春映画を作り上げた。
演技の出来ない若い役者たちの新鮮な表情を引き出そうと、ゴダールはインタビューという手法を用いた。脚本にセリフを書かず、ジャン・ピエール・レオにイヤホンをつけさせ、ゴダール自身が若い女優に聞きたいことをどんどん質問する。それをジャン・ピエール・レオがセリフとしてぶつけていく。予想もしない会話の展開に本音で答える若い女優たちがとても面白い。
この他にも当時としては画期的な撮影方法をいろいろ取り入れているのだが、それでも、作品全体として青年期の男女の恋や友情や焦り、悲しみ、希望といったものをしっかりと定着させている。スイスからフランス・パリに移り、ボヘミアン的な生活をしていたというゴダールのもっとも自伝的な要素の強い映画だろう。