下北沢の道路問題をソープランド計画に置き換えてつくられたと思しき作品。実際、道路がらみで地上げ問題のあったレディ・ジェーン(このジャズ・バーは松田優作がキープしたボトルが今でも置かれていることで知られている)が出てくるのを始め、下北沢の個性ある店や街並みが出てきて、道路問題をかぶせてみると興味深い。地上げ屋の名前がヒルズさんだったりするのも多少、アイロニーがあって好ましい(道路問題での地上げの黒幕は石原都知事だが)。しかし、その後のストーリーはハチャメチャで、脱線し過ぎて着地点もどこか分からない。男はソレを我慢できないという、男はただの助平である、ということを言いたいのかと思わせるような稚拙なストーリー展開にはがっかり。せっかく、元ネタは社会時事的だったので、ちょっとそこらへんを観客に考えさせるような奥行きを持たせればよかったのにと思わずにはいられない。本当、見所が少ない映画であるが、小池栄子の魅力が結構、救い。それとエンディングで歌うところを除いた鈴木京香。なぜ、彼女が歌わないかを最後に理解させるような演出の不味さにはがっかり。いやあ、これはなかなかの駄作ではあるが、小池栄子と鈴木京香、それと下北沢の個性的な店舗群の出演に対しておまけして星二つ。あと、ボーナスについてくるミュージック・クリップは2曲ともいい。このミュージック・クリップはそこそこの価値があると思われる。