柳沢きみおさんの作品は、最初は設定にもテーマにも引き込まれるような作品が多いのですが、しばらくするとご本人にも収拾がつかなくなるようで、ぐちゃぐちゃになってしまう話がほとんどです。
ただ、本書は珍しく最後までまとまりを持ったまま終わります。
内容は、右肘をいため、プロ野球を引退してサラリーマンになった男が、再びプロ選手になろうとする話です。
のちに大リーグ(MLB)で、同じような話が実話であった時(『オールド・ルーキー』です。本にも映画にもなりました)、日本ではメジャーリーグ版“男の自画像”という表現もされました。