前半の、脳科学や遺伝子論的な部分のアクが強いからか、えらく酷評が多いですが、みんな、ちゃんと最後まで読んだのか?と思います。
この本のキモは、「死を見つめよ」と言っている、第5章以降。
「自分探し」とは、欲しい物、なりたい生き方を求めて奔走することではなく、「死」とは不可避の存在が「自分」だと知り、その自分が生きて本当に求めているものを探すことだ、という主張です。まことに正論だと思いますが。
哲学者の言葉の羅列が多いのも、「人生を真面目に生きる人が、死を自覚し、考えるのは、今も昔も、人として当然のことなんだよ」というメッセージでしょう。
いずれにせよ、前半だけ読んで、あるいはここのレビューだけ読んで、この本に嫌悪感を持つのはもったいないと思います。