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男に生まれて  江戸鰹節商い始末
 
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男に生まれて 江戸鰹節商い始末 [単行本]

荒俣 宏
5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)

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商品の説明

内容紹介

鰹節商「にんべん」の八代目、伊勢屋伊兵衛ら幕末の日本橋の人々が、動乱の時代をいかにして生きたかを活写した時代風俗小説。山岡鉄太郎、西郷吉之助、勝海舟らも登場。当時の食文化や風俗の描写をふんだんに盛り込み、平成不況より数倍厳しい変動を颯爽と生きた先人たちをリアルに浮かび上がらせる。著者自ら日本橋老舗の関係者に数年にわたって行った綿密な取材をもとに書き下ろした意欲作。 --このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。

内容(「BOOK」データベースより)

「不況、リストラ、テロが何でえ!おいらたちは負けねえぞ!」ときは幕末、ところは江戸・日本橋。いまものれんを守る老舗のご先祖たちに、平成不況に負けない勇気を学ぶ時代風俗小説ここに登場。

登録情報

  • 単行本: 314ページ
  • 出版社: 朝日新聞社 (2004/9/17)
  • ISBN-10: 4022579560
  • ISBN-13: 978-4022579560
  • 発売日: 2004/9/17
  • 商品の寸法: 19 x 13.6 x 3 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 187,013位 (本のベストセラーを見る)
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形式:単行本
かねてから江戸期の経済に関心があるので、江戸の商人の物語ということで手にとってみた。

幕末から明治維新への混乱期、江戸日本橋界隈の商家の旦那衆を主人公に、江戸っ子のべらんめえ口調にのってテンポ良く物語がすすむ。

まさに笑いあり、涙ありの人情物語の中に、鰹節の薀蓄が随所に織り込まれ、その製法を解説した部分はまるで工場見学でもしているようだ。鰹節のみならず、甘納豆や味付け海苔など江戸商人のイノベーションも紹介され、その最たるものは鮪の刺身。当時の常識では大味でまずい魚であった鮪が今世界で引っ張りだこの人気メニューになっているのを見て、魚屋大名はさぞかし鼻高々だろう。

「幕末維新の経済人」(中公新書)を読んで以来興味を持っていた小栗上野介がキーパーソンの一人として登場するのも私としてはうれしい。三井越後屋の利八とのやり取りでは幕末期の金融経済について語られる。

鳶の親方の葬式や歌坊の身の上話についつい泣けて、おっといけねえ、と涙を拭ったりしながら、物語は薩摩軍の江戸進攻へ向けて緊張感が高まっていく。クライマックスに至って、男ってなあ羨ましいねえ、となるわけだが、これだけ中身の豊かなお話を「男に生まれて」 とまとめられちゃうのもなあ、と、女の私としては少々すっきりしない気分も残った。こんなに熱く語られちゃあ、しょうがないか。
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形式:単行本
球界再編に熱い平成の若旦那たちに、動乱の時代に暖簾という名の生きざまを貫いたこの本の若旦那のような粋なかっこ良さがあるのか?
無い・・・皆無なのである。
この本は、派手なパフォーマンスは無い地味な商いの話だ(商いは飽きないだと誰かが言ってた)。
だけど無性にかっこいい彼らの物語は、とにかく「後味さわやか」。
彼らを取り巻く人々も個性的で心地よい。巷が仙台野球のうわさに明け暮れていた間、日本橋の若旦那に熱くなっていた自分は幸せだったぁ。
女に生まれている人も読んでみる価値ありです。
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4 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
 江戸幕府が無くなっちまう、薩摩ざむらいが江戸に攻めてくるかもしれねえ、という騒然とした世相のなか、日本橋の商人たちが老舗の暖簾を守ろう、新しい時代を開こうとするありさまを活写する小説です。
 「不況、リストラ、テロが何でえ!おいらたちは負けねえぞ!」という帯のことばそのままに、威勢のいい江戸っ子商人が登場し、やせ我慢をしながら男としての勤めを果たそうと奮闘しています。

 老舗とはいっても、先代と同じようにボーッと商売をしていれば良いという世の中ではありません。当主自身が身を粉にして働き、京・大阪に負けない商品の開発、品質管理、経理、資金繰り、商品相場の情報収集、果ては防火見回りまで率先して続けなければなりません。能力のない者には勤まらず、自然に入り婿が多くなります。
 本書の主人公も鰹節の老舗「にんべん」の入り婿。威勢よく仕事をこなし、町衆に気をつかい、薩摩ざむらいのいやがらせと闘い、女房の思いやりに「よせやいっ」と返します。こういうのを粋でいなせな江戸っ子というのでしょうか。

 著者の荒俣宏というのは、「トリビアの泉」の左はじで「へ~へ~」ボタンを押しているヘンなおじさんです。そのヘンなおじさんが、作家としてこんな面白い小説を書いているなんて知りませんでした。
 これは“めっけもん”です。

 幕末の志士の中で小栗上野介はあまり知られていない人物です。せいぜい耳にするのは、糸井重里が江戸幕府埋蔵金発掘をする番組で「埋蔵金を隠した勘定奉行」として登場するくらいです(笑)。だいたい「こうずけのすけ」なんていう名前は赤穂浪士の昔から悪者に決まっていますが、本書では割と「いい人」に描かれています。

 騒然とした幕末の中でしぶとく生き抜く町人を描いた時代風俗小説。読んでいて元気が出てきます。ちょっとしんみりする場面もまた良し、でした。

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