トヨエツと言えば、愛していると言ってくれ、青い鳥、等のストイックで内に秘めた様なイメージと、新・仁義なき戦いや, No Way Back の様な冷静沈着、引き金を引くのも躊躇わない冷酷な2つの全く違うメージを持ち合わせていますが、この映画の彼は役柄の上で正にこの両方を見事に演じ分けていると思います。杉夫の時の繊細で心優しいナイーブな時は物静かで優しい愛して・・のトヨエツ、そして松夫の時の冷酷で残忍な時は新・仁義・・や No Way ・・の時のトヨエツ。杉夫の時は高いづみじゃなくてもそっと手を差し伸べたくなる様な感じですが、松夫の時は、特に殴り飛ばしたり銃口を突きつけて楽しんでいる時などはゾッとさせられます。
原作が筒井康隆さんだけあってよく在りそうなストーリーでありながら光ってます。強いて言えばもう少し掘り下げて製作したらもう一ランク上の映画になったのでは?という気がします。それでも、ハサミ男や Undo に付いてるのにこのDVDに英語の訳が付けれていないなんてとんでもない話です。英語を話す〔と言うか英語しか出来ない)私の周りの人間に同時通訳しつつ観ましたが、この映画の方がずっと良いって言ってるのに・・・。
それと、トヨエツのレイプシーンも衝撃的でした。こういうシーンに見られがちな、ただ単に女性に暴行を働いて男性の欲望を満足させるだけ、みたいな映像的にも穢い映画が多い中、色々とサディスティックな事を次から次へとするのに、これは違いました。レイプなので婦女暴行には違いないのですが、映像的に美しかったと思います。でもかなりハードで、松夫はしたい放題の乱暴を働いて、それを薄ら笑いを浮かべつつ冷たい表情のトヨエツが演じているのがとにかく、衝撃的でした。