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男たちのかいた絵 (新潮文庫)
 
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男たちのかいた絵 (新潮文庫) [文庫]

筒井 康隆
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

おくびょうで意気地なしでも、拳銃片手に怖いものなし―チンピラやくざの、カッコいい兄貴分へのあこがれが、屈折した心情に映し出される時、オナニズム、同性愛、エディプス・コンプレックス、多重人格などの持主を主人公にした、筒井康隆の強烈な世界が展開される。『夜も昼も』『星屑』『二人でお茶を』など、ジャズのスタンダード・ナンバーにのせておくる奇妙な味の連作小説集。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

筒井 康隆
1934(昭和9)年、大阪市生れ。同志社大学卒。’60年、弟3人とSF同人誌『NULL』を創刊。この雑誌が江戸川乱歩に認められ「お助け」が『宝石』に転載される。’65年、処女作品集『東海道戦争』を刊行。’81年、『虚人たち』で泉鏡花文学賞、’87年、『夢の木坂分岐点』で谷崎潤一郎賞、’89(平成元)年、「ヨッパ谷への降下」で川端康成文学賞、’92年、『朝のガスパール』で日本SF大賞をそれぞれ受賞。’97年、パゾリーニ賞受賞。’96年12月、3年3カ月に及んだ断筆を解除。2000年、『わたしのグランパ』で読売文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 文庫: 257ページ
  • 出版社: 新潮社; 改版版 (1978/10)
  • ISBN-10: 4101171068
  • ISBN-13: 978-4101171067
  • 発売日: 1978/10
  • 商品の寸法: 15.4 x 10.8 x 1 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (1 カスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 577,020位 (本のベストセラーを見る)
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5つ星のうち 4.0 ヤクザな男たちのかく絵とは, 2002/7/22
レビュー対象商品: 男たちのかいた絵 (新潮文庫) (文庫)
私は無類の映画好き、小説好き人間であるが、双方のジャンルでどうしても苦手なものに「任侠映画」「ハードボイルド小説」がある。どちらも男意気・強がり・やせ我慢・意地っ張りといった信条がキーワードだが、それらにどうしても共感が持てないのが理由だ。男だって痛い時は涙を流して良いと思うし、こりゃダメだと思えばくるりと後ろを向いてスタコラ走って逃げても良い時がある、と思っている。

「男たちのかいた絵」は、私のその人生観と対極にあるヤクザの世界に生きる男たちが描く絵を8編、筒井氏が甘美なジャズナンバーのタイトルにのせて贈る連作小説。どの男たちもその絵の中で強がったり意地を張ったり、またさらに私の苦手な「男同士の×××」を繰り広げたりするので、読んでいて鳥肌が立ってくる場面もある。しかし、彼らの人生信条には共感できなくても、彼らがとる(というか、とってしまう)行動の根底にあるものには、なぜか不思議と共感できるものがある。形は違えど、私の中にもどろどろとした欲望や「わかっちゃいるけどやめられない」的な、自分自身で嫌悪しながらもついやってしまう行動パターンが存在するからだろう。筒井氏のこの小説はその欲望や、無意識下に愛して止まない行動パターンの掘り出し方がうまい。

8編あるうち最初の3編の内容は相当エグイので、ここで読むのをやめたくなっても我慢して読んでみて下さい。
「嘘は罪」はO・ヘンリーの短編のような味わいがあるし、「アイス・クリーム」「あなたと夜と音楽と」の2本は、切ない余韻が残る秀作。

そして一番のお勧めは「二人でお茶を」。ここに登場する「二人」の主人公の関係はとても信じがたいものだが、ラストシーンは「性善説」を信じたくなるような人間の温かみを感じさせてくれる。

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