ポケモン赤・緑が発売された当時、ターゲットど真ん中の小学生だった。
お年玉やお小遣いを貯めたお金で近所のゲームショップへ
買いにいったことを今でも覚えている(そのお店はもう潰れてしまったが)
毎日ゲームに時間を費やしては、学校で進展状況を報告し合い、
学校が終われば通信ケーブルとゲームボーイを持って友達と交換会。
ポケモンの名前はすべて覚えたし、グッズも集めたし、
あれほど魅了されたゲームは他にはない。
そんなポケモンを創った男、田尻智。
実は私はこの本を手にとるまで田尻さんのことは知らなかった。
ポケモン発売以降人前にほとんど姿を現さなくなったそうなので
当然といえば当然なのだが、それ以前に、ポケモンという世界が
誰かの手によって創られたということ自体不思議な気がした。
そのぐらい子どもの頃のわたしには完成されたものだったし
それを創るなんていう作業は想像の範囲を超えたものだった。
この本では宮昌太朗さんと田尻智さんの対談という形式で
田尻さんのこれまでの経緯やポケモンが創られた裏側などが
語られているが、全体を通してすごく感じるのは田尻さんの行動力。
趣味や興味の範囲をずんずん突き進んでいくその姿には
人を惹き付ける魅力がある。それに惹き付けられて出会った
イラストレーター杉森健さんとの対談がとてもおもしろい。
田尻さんの町田での子ども時代の話も興味深く、特に小学校の時の
担任の先生の話は衝撃的だった。今そんな先生はいるのだろうか。
「ゲームをつくる上でさまざまな経験があった方がいい」と語る
田尻さんの経験がポケモンの基礎となっていることがわかる1冊。
ポケモンファンにはたまらない開発資料も必見です。