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田園交響楽 (新潮文庫)
 
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田園交響楽 (新潮文庫) [文庫]

ジッド , 神西 清
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登録情報

  • 文庫: 140ページ
  • 出版社: 新潮社; 改版 (1952/07)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 410204504X
  • ISBN-13: 978-4102045046
  • 発売日: 1952/07
  • 商品の寸法: 15 x 10.9 x 0.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.2  レビューをすべて見る (12件のカスタマーレビュー)
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社会的人間 2003/11/12
By 小田k
盲目で言葉も使えない汚い孤児の少女を、牧師が拾うところがこの小説の始まりだ。
彼は「愛」の観点から彼女を救い、いわゆる人間的生活を送れるよう教化を始めるのだが、妻たちは彼女が汚いという「俗」な理由でそれを良く思わない。

しかし美しく、知的になっていく彼女に対して、彼の息子は恋をし始め、彼自身も好意を抱いていくようになる。もちろん牧師は慈愛の精神で少女に接しているように皆に見せかけ続けながらである。

彼のこの明らかな矛盾こそがこの小説のテーマであるように思える。

彼はこの矛盾に気づきながら、自分をはじめ妻、息子をあざむき、息子の思いを途絶えさせさえもする。

俗に落ちてなお、聖である素振りをみせようとする彼の姿は私たちの姿とつながっている。

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10 人中、10人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
或る老婆が亡くなり、彼女のただ一人の身寄りである姪の盲目の少女を、牧師である「私」は、その慈悲心より引き取ることにした。しかし、「私」の妻であるアメリーは、汚らしい少女を家に連れ込むことに嫌悪を顕にする。ジェルトリュードと名付けられた盲目の少女は、「私」に教育を受け、次第に狂人のような叫びも止め、文字や色彩を覚えるようになる。「私」の息子であるジャックは、ジェルトリュードに恋心を抱くようになる。「私」もまた、同じような感情を少女に抱いてしまっていた為もあり、それを善しとしない。或る日、医師のマルタンによって、少女の目の手術が施され、成功する。しかしながら、目の見えるようになったジェルトリュードは、川に身を投げ死のうとしてしまう。理由は、目を見えるようになって世界は日の光も風も空も想像以上に美しいものであったが、「私」の家にてアメリーを見た時に、自分の罪を悟ったことと、嘗て盲目の状態で愛し想像していた「私」の顔が、ジャックにそっくりだった、という理由からであった……。

文学の代表的主題である「盲目の逆説」の作品ですね。目の見えない状態でしか見えないもの、聞こえないものがあって、その状態で夢想していた素晴らしい世界とは相反する汚濁に、目が見えるようになることによって分かってしまう、というアイロニーです。ただ、本作が『リア王』や『オイディプス王』や『春琴抄』と違うのは、それらの作品のように、見える目を自ら盲目にしたのではなく、本作は、もともと見えない目を見えるようにした、という逆パターンの「盲目の逆説」であるということで、新鮮さを感じました。盲目の状態で、ジェルトリュードは既にその汚濁が世界にあることに勘づいていて、「私」に何事も隠さずに教えて下さいと言っていますが、実際に手術後に見えた汚濁というものが「人間」そのものであったということは、悲しいけれど真実を物語っています。「人間」無き世界、空や風や光は、想像よりずっと美しいのに……という。また、本作品で私がもう一点気づいたことは、語り手である牧師の欺瞞です。彼は、慈悲心、宗教心の名の下に、自らの感情ないし行為を合理化させてはいないでしょうか。彼には五人も子供がいて、妻もいるのに、ジェルトリュードと抱き合い接吻までしてしまいます。それほどまでに現実の家庭とは掛け離れた無垢性をジェルトリュードが保持していたということかもしれませんが、如何せん、自らのエゴイズムのようなものを宗教によって隠蔽している風にも感じました。しかしながら、風景描写、情景描写が、かなり懐かしく美しい表現に富んでいたので、魅力的でした。翻訳は読み易く且つ品高い名訳だと思います。
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By you
盲目の娘が手術をし、その目に光を取り戻した途端自殺するという話に興味を引かれてこの本を読んだ。
彼女曰く、私達二人の罪を見た。牧師に妻がいながら牧師と愛し合ってることに対する罪だ。
だがしかし、彼女は愛しているのは牧師ではなく牧師の息子であると語る。ここで矛盾が生じた。
彼女は何のために自殺したのか…牧師の妻に対する罪悪感?牧師の息子を好きになった罪意識?
そして、彼女は本当に純情なのか…顔を見ただけで牧師の息子を好きなことに気づく?牧師への愛情、恩は?
それが腑におちなかった。牧師の手帳からだけではなく、盲目の娘や息子の目線が欲しかった。
つまりこの牧師には二つの罪がある。
妻が要るのに盲目の娘を愛したこと。
そして、息子と盲目の娘との間で育まれるはずであった純情な愛を引き裂いてしまったこと。
悲しい罪を犯した盲目の男の物語だ。
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そのままでいい。無理して自分を変える必要はない。
 この作品を書いた頃にジッドが置かれていた状況と、そこに立っていたジッドの悩み苦しみが持つ様々な色合いが、... 続きを読む
投稿日: 7か月前 投稿者: neo-fami
裏表紙にネタばれが書いてあるので、初読の際は読み飛ばすこと。
盲目で言葉もろくに話せぬ孤児の少女を、
家族持ちの牧師が自宅へ連れ帰る、というところから話が始まる。... 続きを読む
投稿日: 2010/1/19 投稿者: 如那傘如臼太
もうちょっとじっくり描写して欲しい部分もあるが
やや足早に話が展開していった感はあるが、それはこの話の本質には何ら問題なかった。愛とは何か?ジッドの作品を読むと考えさせられてしまう。相手を思いやることが愛なのか... 続きを読む
投稿日: 2009/3/26 投稿者: Lucca9
見えるものと見えないもの
ある疑問が、私の中に、何度も巡る。
手術の成功により、盲目ではなくなったジェルトリュードが、投身したのは何故か?... 続きを読む
投稿日: 2008/12/6 投稿者: ヤキソバ
良かったです
... 続きを読む
投稿日: 2008/4/1 投稿者: ninetails
目を濁らす
... 続きを読む
投稿日: 2008/3/25 投稿者: unbalance
傑作。終盤の台詞には感動しました。
牧師が少女を育てあげる中で生まれた葛藤と、少女が世界を初めて見た折の驚きを描いた作品です。... 続きを読む
投稿日: 2008/2/12 投稿者: treasure_ship
ノーベル症作家主義
ノーベル文学賞、これは数学界のフィールズ賞であり、映画界のアカデミー賞である。アンドレ・ジッドはノーベル文学賞に輝いた。師は一日に12回の自慰をする程の大爆笑的オ... 続きを読む
投稿日: 2005/8/16 投稿者: 月
盲目について
唖の母親の下に生まれた盲目の少女。母親の死により身寄りを失った彼女を見て、牧師は自分の家に引き取る事に決めた。15歳で盲目で言葉も知らず、動物のような少女。牧師は... 続きを読む
投稿日: 2003/7/31 投稿者: mbookdiary
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