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甦るロシア帝国 (文春文庫)
 
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甦るロシア帝国 (文春文庫) [文庫]

佐藤 優
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

外交官としてソ連崩壊を目の当たりにした筆者は、新生ロシアのモスクワ大学で神学を講義し、若者たちに空恐ろしさを感じる―「ロシアはいずれ甦り、怪物のような帝国になる」。プーチン大統領の出現でその恐れは現実化した!今後のロシア帝国主義政策を理解するために必須の、ロシア知識人たちの実像を描き出す。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

佐藤 優
1960年生まれ。75年、浦和高校入学、同年夏に一人で東欧・ソ連を旅する。79年、同志社大学神学部入学、85年、同大学大学院神学研究科修了後、外務省入省。在英国日本国大使館、在ロシア連邦日本国大使館に勤務後、95年より外務本省国際情報局分析第一課で主任分析官として活躍する。2002年5月、背任と偽計業務妨害容疑で逮捕され、512日間東京拘置所に勾留される。05年2月、執行猶予付き有罪判決を受ける。09年6月、最高裁によって上告が棄却された(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 文庫: 460ページ
  • 出版社: 文藝春秋 (2012/2/10)
  • ISBN-10: 4167802031
  • ISBN-13: 978-4167802035
  • 発売日: 2012/2/10
  • 商品の寸法: 15.2 x 10.6 x 2.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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By recluse VINE™ メンバー
なんというきらびやかで壮大な叙事詩ともいうべき作品なのでしょう。登場人物はみなソヴィエト体制の様々な明と暗をそれなりに背負った知性あふれる若者たちです。その若者たちが直面した一生に一度ともいうべき巨大な歴史的なイヴェント、それがソヴィエトの崩壊です。その渦の中で、価値観が転倒する中、それぞれが未来への足掛かりを求めた1980年代後半から1990年代前半が舞台です。そして登場するどの人物もまるで時代が求めたような人物たちです。その時代の語り手として、時代が求めたパーソナリティが著者なのです。
表向きは当時の回想という形をとりながらも、扱われるテーマは、ロシア革命論、スターリン論にとどまらず著者の専門でもある神学、民主主義論そしてユーラシア主義やファシズムまで多岐にわたります。これ一冊でロシア、ソヴィエト学への見事な入門書になっているほどです。
同時代を取り扱ったいくつかのアメリカ人の手になるルポルタージュ、Lenin's Tomb: The Last Days of the Soviet Empire (Vintage)The New RussiansCollision and Collusion: The Strange Case of Western Aid to Eastern Europeを読みましたが、アメリカ人の作品は、ロシアの民主主義と資本主義への直線的な変化への過度な思い入れが強く、ロシアの歴史的な拘束への共感とその変貌への限界の認識という点で,著者の作品とはその深さの程度が格段に見劣りします。
20年前の若者たちのその後の軌跡は一部を除き克明にたどられることはありません。著者のようなある意味では日本の外交にとってのsecurity riskとも誤解されてしまう人間がこの時期のモスクワという現場に存在しえたという僥倖と同じように、この出会いも一瞬の夢だったのかもしれません。
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By 中間
本書は、著者の既刊単行本『甦る怪物(リヴィアタン)―私のマルクス ロシア篇]』文藝春秋、2009
(改題された)文庫版である。 なお巻末には「プーチン論
甦った帝国主義者の本性――文庫版のための増補」が付され
ている。 その分量は文庫の頁にして60頁超。

「プーチン論」というタイトルから、文庫本に付加価値を与え
るための時評ではないかと連想されるかもしれない。 たしか
に半分はそのとおり。 冒頭はモスクワ大学時代の回想から
語られており本書のストーリーとのつながりと不自然でないた
め、独立した読み物という感じは受けにくい。 

とはいえ、「中国包囲網を目論むロシア」『中央公論2011年12月号』も
一部使用し時評となっている。

参考までに
著者インタビュー「帝国主義者プーチンの本性とは」『本の話WEB』2012.02.15
<URLはコメント欄へ>
立ち読みできる
<同上>
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13 人中、10人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
本書のタイトルは甦るロシア帝国ですが、内容はソ連崩壊の過程と原因を民族と宗教と思想という視座から描いてるものなので、ロシアがエネルギー資源を背景にしていかに復活してきた過程が書かれていると期待すると裏切られるでしょう。また本書で主に描かれるのは、ソ連崩壊過程でロシアの知識人層とその予備軍の考え方とその変遷であって、ソ連経済や当時のソ連を取り巻く外交上の問題については話の背景に追いやられていますので、そうしたものを期待すると裏切られると思います。筆者の見解、あるいは主張は「自壊する帝国」と同じでしたが、本書は当時の政治エリートや分離独立運動の当事者達が主な登場人物であった「自壊する帝国」とは異なり、「甦ったロシア帝国」を支える若い世代の知識人がどのように見て、考えたかを中心に据えています。ロシアの復活は現在進行形ですから、本書でいう若い世代、第三のエリートに対して、総括的な評価がされているわけではありませんが、ロシアの若い世代の知識人階級の原体験を知るよい導になりうる本だと思います。
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