文久2(1862)年9月14日、横浜郊外の生麦村でその事件は起こった。薩摩藩主島津久光の大名行列に騎馬のイギリス人四人が遭遇し、このうち一名を薩摩藩士が斬殺したのである。イギリス、幕府、薩摩藩三者の思惑が複雑に絡む賠償交渉は難航を窮めた──。幕末に起きた前代未聞の事件を軸に、明治維新に至る激動の六年を、追随を許さぬ圧倒的なダイナミズムで描いた歴史小説の最高峰。
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例によって著者の文章は緻密かつ重厚。奈良原喜左衛門に斬られたリチャードソンの脇腹からはみ出した臓腑が路上に落ちた、などと言う描写は著者の文体だからこそ凄惨なリアリティを感じる。結末が少しまとまらない感じがするので星4つ。
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