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4 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
文系・理系を問わずお勧めしたい一冊,
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レビュー対象商品: 生物系統学 (Natural History) (単行本)
何よりもまず、面白いのである。とはいえ、面白さや読み易さのために内容が犠牲にされていることもなく、分岐学や系統推定についての入門書として十分な役割を果たしうる著作となっているように思われる。3章までは体系学を巡る論争史や、近年の新書で展開されている系統樹思考と分類思考の違いなど、いわば科学哲学・科学史寄りの議論が展開される。分岐学(cladistics)の実質的内容が解説されるのは4章以降であるが、記述は非常に分かり易いものとなっており、分岐学についてはほぼ素人である評者のような人間にも(もちろん議論の背後にある数学的内容を完全に把握できているはずもないが)十分理解可能なものとなっているうえ、方法論を巡る哲学的議論として読むこともできる。以上のように、全体を通じて文系・理系の枠を超えた興味深い議論が展開されていると言えるだろう。また、個人的には近年の新書に若干の冗長さとまとまりの無さ(これも著者の意図の一つであったのかもしれないが)を感じていたのだが、この著作ではそれを感じることがほとんどなかった。値段は若干高めであるが、近年の新書二冊を読んで興味を持たれた方ならさほど抵抗なく読み進められるだろうし、買って損はない一冊だろう。
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