雇用と社会保障を含めて国がどのように生活保障制度を作っていくべきかを説いている。
世界の研究者の議論や各国で実施されている制度についてその成り立ちを含めて手際よく整理されているので読みやすい。たとえばベーシックインカムのこと。表で類型を示してどういうタイプがあるのかがよくわかる。ベーシックインカムは言葉そのものからすると、基礎的な収入を保障するのだろうということは大方の人が推測できると思われるが、レビュアーはこの本ではじめてタイプごとの微妙な違いを理解できた。
著者は以下のように分類した表を載せている。
無条件支給:定期給付、一括給付
条件付き支給:期間限定、所得制限、社会参加
本書の結論として日本の生活保障ビジョンとして雇用と社会保障を密接に連携させるアクティベーションアプローチを勧めている。生活保障に関する世界各国の制度と研究者の成果が分かりやすく提示されているのでマーカーで線を引きながらじっくりと読んでみた。