20年の時を隔てて行われた2つのインタヴューを通し、その創始者であるチョムスキー氏自身により語られる生成文法の「現在・過去・未来」。知的興奮をおおいに呼び起こされます。誕生から半世紀近くたつ生成文法はその発展の過程において何が変わり何が変わらなかったかを理解し、現在の生成文法研究のベクトルがどちらを向いているのかを知るのにこれほど適当な本は寡聞にして知りません。また、インタヴューの内容は言語学に限定されることなく周辺諸科学(数学・物理学・生物学・脳科学・経済学など)におよんでおり、言語学に興味をもつ方だけでなく、それらに興味のある方にも是非ご一読をお薦めしたい一冊です。また、訳者(うち一人は2つ目のインタヴューのインタヴュアー)による「序説」は収録されているインタヴューへの適切なイントロとなっているだけでなく、生成文法理論の簡潔・明快な解説として独立に読むにも値します。