表紙はまさかの杉崎鍵である……需要はあるのだろうか。そして巻頭カラーイラストのトップもまさかの真儀琉先生……最初は私服姿の知弦さんかと思ったけど、こっちを表紙にすべきだったのでは?
本巻は作者の描く壮大(?)な『生徒会の一存』シリーズの第1部とされる《企業》編の完結である。これまで各巻のプロローグ&エピローグで秘かに進行していた《企業》との駆け引きが、なかなかのどんでん返しでドラマティックな結末を迎えるに至った。しかも夢オチに近い感覚の「創作オチ」とも言うべき二段オチっぽい結末が本シリーズらしい。この《企業》編を受けての次章《卒業》編(作者曰く、こちらが本題とのこと)が、果してどのような展開を経て大団円(このシリーズでバッドエンドはさすがに無いだろう)を迎えるのか楽しみになってきた。
さて、本編だが、こちらは相変わらずのハイテンションなグダグダ感が今回も満載である。しかし第5巻(6冊)まで続けながら読み手を飽きさせない話題やネタの維持、しかも高い次元での維持には感心するばかりか敬服である。しかも今回は初っぱなから飛ばしている。【第一話〜キャラ付けする生徒会】の「ゲス」、「ごわす」、「ざます」、「逆に」、そして「もきゅ」にはやられた!可笑し過ぎる!しかも五倭守頑駄無って……。実は前巻ほど杉崎ハーレムは進まなかった本巻だが、それでも【第三話〜嫉妬する生徒会〜】では女性陣から総スカン(嫉妬バージョン)攻撃を喰らう杉崎である。新聞部のリリシアさんまで何気にツンデレ化しちゃってるし。【第四話〜決闘する生徒会〜】は最後の大どんでん返しが痛快で見事。そして【第五話〜泣ける生徒会〜】では満を持しての知弦さん登場、というか知弦さんの独壇場である。杉崎の暗黒未来予想図とも受け取れる『鍵一サーガ』は確かに泣ける。泣けるのは感動ばかりではないという、ある意味含蓄のある話である。【第七話〜予告する生徒会〜】は、TVアニメ化される本シリーズの予告を考えようという議題でありながら、この話自体が予告になっているという、実にちゃっかりした話である。真儀琉先生がボケ役でイイ味を出している。しかし、コレどうやってアニメ化するんだろ。本巻のセリフにあった『声優さんに対する異様にハードル高い演技の要求』が現実になるかも。