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生命観を問いなおす―エコロジーから脳死まで (ちくま新書)
 
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生命観を問いなおす―エコロジーから脳死まで (ちくま新書) [ペーパーバック]

森岡 正博
5つ星のうち 3.8  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 777 通常配送無料 詳細
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

環境破壊から脳死問題まで、現代社会はきわめて深刻な事態に直面している。このような現代の危機を生み出したのは、近代テクロジーと高度資本主義のシステムであり、我々の外部に敵があるのだという主張がある。生命と自然にかかわる諸問題に鋭いメスを入れ、あくなき欲望の充足を追求する現代システムに生きる私たち自身の内部の生命観を問いなおす。生命と現代文明を考える読者のためのやさしいガイドブック。

登録情報

  • ペーパーバック: 205ページ
  • 出版社: 筑摩書房 (1994/10)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4480056122
  • ISBN-13: 978-4480056122
  • 発売日: 1994/10
  • 商品の寸法: 17.2 x 10.8 x 1.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.8  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
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22 人中、18人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
欲望の行方 2002/3/21
形式:ペーパーバック
著者の他の著書と比べると、本書は(新書という事もあるだろうが)かなり平易な文章で書かれ、大変分かりやすい。そのため、著者の提唱している「生命学」について学ぶのに最適と言えるのではないか。
本書を読めば分かる事だが、「生命学」の射程範囲は広く、様々な問題に果敢に挑んでいる。
第三章の「リサイクル文明の逆説」は「リサイクル=善」といった単純な考え方では、近未来に「リサイクル型南北構造」になり得るといった可能性を提示し、第五章の「専門の囲いの中で」では、脳死身体の利用と言える事が一般大衆にはほんとんど知られていない事実が書かれている。
本書を読み進めていくにつれ、著者のいう「文明と欲望の共犯関係」が見え始め、それについてより深く考えていこうといった所で本書は終わっているが、著者最新の著書『生命学に何ができるか 脳死・フェミニズム・優生思想』を読むことでその先が見えてくるだろう。
このレビューは参考になりましたか?
5 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By KT
形式:ペーパーバック
本書は新書ということもあり、
一見読みやすいのだが、
論理構成がしっかりしていないのと、
説明が不十分なため、
著者の主張がうまく提示・展開できていない。

まず、著者の主張をまとめると、

1.現代の危機を引き起こした原因は、
 私たちの内部に潜む「生命の欲望」である

2.この欲望は、現代の文明と共犯関係にある

3.この共犯関係をえぐり出すためには、
 生命(生命倫理)と自然(環境倫理)をつなげて考える、
 新たな生命学を作っていく必要がある

という形になっている。

では、
本書はどのような構成になっているかというと、
まず、リサイクルの話を通して、
環境主義を主張する精神論と資本主義システムが
共犯関係になっている点を指摘する。

次に、生命と自然のつながりを、
ディープエコロジーや
80年代の日本における生命主義を通して説明する。
この2つは両方とも、
自然や生命を道具として、
あるいは支配する対象としてではなく、
つながりとして捉えなおそうという発想の下、
社会運動として展開されていった。

しかし、
地球や自然との連帯のみを強調する
これらの思想はロマン主義に陥っている、
と著者は批判する。

そして最後に脳死問題を通して、
問題は他を喰らおうとする「生命の欲望」にこそあると訴える。
生命主義が「生命」を全肯定しているのに対し、
著者は「生命」の負の部分も見つめなおす必要がある
と主張しているのだ。
だからこそ、敵は私たちの内部にいる、と結論する。

以上が本書の内容である。

ではさっそく、初めに述べた本書の問題点を挙げていく。
まず、生命倫理と環境倫理のつながりが明確に提示されていない。
リサイクルの話、生命主義の話、脳死の話の間に
ワンクッションがないため、
個々の話のつながりが見えてこないのだ。
特に脳死問題はいきなり出てきた感があり、
環境倫理の問題とどう関係しているのか不明瞭だ。
「生命の欲望」についての見解を読んでいくと、
むしろ、環境倫理を生命倫理に
還元しているだけのように思えてしまう。

これは、前半部分で出てきた、
資本主義システムと精神論の共犯関係(p.69)と、
後半部分で述べている、
近代社会システムと「生命の欲望」の共犯関係(p.193)
の関係性や共通点をきちんと説明していないところにも問題がある。

というより、
そもそも共犯関係という言葉を
安易に使いすぎていること自体問題なのだが・・・。

また、「デカルト主義や二元論を乗り越えよう!」
という文明批判を陳腐であると言っているが、
著者が主張する文明批判との違いが明確ではない。
「生命の欲望」という新たな観点を導入したとしても、
近代文明の根源=デカルトの人間機械論と心身二元論
という安易な構図に立っていることに変わりはないからだ。

ということで、
著者の言いたいことは共感できるのだが、
議論が粗雑であることに加えて、
常識的な範疇にとどまっているため、
(臓器移植や生殖テクノロジーはいけない、危険だ)
共感する以上の深い洞察は得られない本である。
このレビューは参考になりましたか?
4 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
明快ですね 2005/7/12
形式:ペーパーバック
薄い本の割には内容はしっかりとしています。生命倫理についてまったく知らない方にはお勧めかもしれません。大体の大枠をつかむことができるかと思います。
このレビューは参考になりましたか?

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