進化生物学、脳科学、分子生物学の専門家である三人が三者三様の
見方で現代における生命科学のあり方、科学と社会、さらには科学教育について語る。
急速に科学が発展し、めまぐるしく移り変わっていく現代において、
生命科学が果たす役割とはなんなのか。
また、そのような科学の進歩の陰で、「理科離れ」してしまった人と
科学に携わる人との二極化が進み、科学と社会との解離が指摘されている中で、
科学者の立場からどのように社会に、人間に、歩み寄って行けばいいのか、
三者が三様の専門的知識を活かしながら答えを模索していく。
科学で人間を語ることはできるのか、人の死を語れるか、
人の心を語れるか、といった問題に対して科学的な視点から
ものを語る三者の態度は、それほど科学の世界と縁がない人たちには
新鮮に映ることだろう。
また、科学を志している人にとっては、科学的なものの考え方、
「科学する」とはどういうことか、といった三者の「科学」に対する
態度から、どういう心構えで研究に携わっていけばいいのか、
ということを学び取ることもできるだろう。
三人の科学者たちがあれこれと語っている様は好き勝手にしゃべっている
ようにもみえるが、意外と深いことも話したりしていて、そういうちょっとした
ところから洩れ出る本音から学べるものも多かったりするのである。
科学で全てを語ることはできない。
では、科学でどこまで語ることができるのか。
その答えを筆者らと共に考えてみてはいかがだろうか。